話の組み立て方(話す順番)と、文章の書き方の違いとは①【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。
先日、生徒さんが、
「話の組み立て方のレッスンを
“文章”を書く時にも生かしています」
とおっしゃって下さいました。
レッスンで習得したことを、応用して使っていただけるのは
本当にすばらしい!です。
私としては、”話し方”のことしかお教えしていないのに、
別の場面でも生かしていただけるなんて思いもよらず、
ひそかに感動したのでした。
ただ、そこで改めて、
“話す時”と“文章を書く時”では違う点がある
ことをしっかり説明する必要があるな、と思って
今回の記事を書いています。
“話”と”文章”の一番の大きな違いは、
- “文章”=「文字」
- “話”=「音」
という点です。
同じ情報を、同じ量だけ受け取るにしても
「文字」と「音」とでは
受け取り方が大きく違いますよね。
“文章(文字)”の特性
文章(文字)は、ずっと残っている情報です。
受け取り手からすると、
- 何度も読み返すことができる
- 興味のある箇所だけ読むことができる
- 興味のある箇所から読むことができる
- 全体像をとらえやすい
など、受け取り手のほうに
「情報をいつ・どれくらい受け取るのか」
という主導権がある、と言えるでしょう。
“話(音)”の特性
対して、”話(音)”は、
一瞬で消えてしまう、実態のないものです。
聞き手は、
その瞬間に発せられた情報しか受け取ることができません。
聞いたその瞬間・瞬間で情報を受け取って
理解していくしかないのです。
ですから、
「いつ、どんな情報を、どれくらい発するのか」
という主導権を、話す側が握っている
と言ってもよいでしょう。
その分、話す時には、
情報を発する順番に、より一層気を配らなければなりません。
“話”は、
一瞬で聞き手を、“話の迷子”にすることもできれば
“興味を惹きつける”こともできるのです。
では、ここで一つ例題を提示しましょう。
次のような文章(文字)があるとします。
例題1:文章(文字)
1.防水性が強化されたこと
2.顔認証の精度が上がったこと
上記が、新しいスマートフォンの改良点です。
上記のように、
“文字”だと、ぱーっと見て全体像(全体として言いたいこと)を把握できます。
2つの事柄があることも、一目瞭然ですね。
では、これをそのまま”話(音)”にした時はどうでしょうか。
例題1:話(音)<”話の迷子”にさせる例>
『防水性が強化されたことと、顔認証の精度が上がったことが、
新しいスマートフォンの改良点です。』
このように、文字で書いた順序のまま話すと、
冒頭から、聞き手は“話の迷子”になります。
一番最後まで聞き続けないと
何の話をしているのか、分からないからです。
ですから、”話(音)”の場合は、
「何についての話なのか」
という概要(全体像)を、先に明示しておく必要があります。
例題1:話(音)<先に概要を明示する>
『新しいスマートフォンの改良点としては、2つあります。
一つは、防水性が強化されたこと、
もう一つは、顔認証の精度が上がったことです。』
このように、文章(文字)では、
情報の取捨選択、順序、繰り返し(何度読むのか)を
ある程度、受け取り手にゆだねることができる一方で、
“話(音)”では、
話す側が、発する情報の順番を
より精妙に考えていかなければならないのです。
もう一つ、例題をあげて
“文章(文字)”と“話(音)”の違いを書きたいと思います。
以下のリンクより、引き続きご覧くださいね。
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