“言いまわしの表現”を変えるだけで、言いたいことがもっと伝わる!【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室™」講師の砂川顕子です。
今回は、「言いまわし表現」の力について
ご紹介したいと思います。
同じ言葉を使っていても、
「言いまわし表現」を変えるだけで
言いたいことがもっと伝わるようになります。
言葉の語彙力と同じくらい
「言いまわし表現」は、話すための財産なのです。
では、例をあげてご紹介しましょう。
例1:結論に説得力を持たせる言いまわし
効果的な言いまわしを使っていない例
『商品の開発過程で、何度も失敗を繰り返しまして、
皆様にご満足いただける商品が出来上がりました。』
上記の話では、
『開発過程で失敗を繰り返してきた』
という事実を述べているだけのニュアンスになっています。
これは、話す側としては、
『多くの失敗が成功につながったのだ』
というニュアンスが「伝わるだろう」と思って
こんな風に話していることも多いのです。
ですが、”話”というのは一瞬で消えてしまうものです。
その一瞬で、
細かいニュアンスまで汲み取ってくれる聞き手は
少ないでしょう。
実際、
「なんとなく言いたいことは分かるような気もするけど、そのまま流す」
という聞き手が多いのではないかと思います。
次の話が始まったら
それを聞くことに意識が移るので、
前の話がどんなニュアンスだったのか汲み取ることなど
頭から消えてしまうんですね。
つまり、細かいニュアンスは
表現しないと伝わらないのです。
ここでは、
『何度も失敗した』という”大変だったアピール”をしたいわけでも、
自虐したいわけでもなく、
『失敗が成功につながった』というニュアンスを表現するために
失敗話を出しているはずです。
そこで、次のような言いまわしではどうでしょうか。
効果的な言いまわしを使った例
『商品の開発過程で、何度も失敗を繰り返してきたからこそ、
皆様にご満足いただける商品が出来上がりました。』
ちょっとした言いまわしを変えただけで、
『失敗が成功につながった』というニュアンスが
ストレートに表現できるようになりました。
また、それを強調できる言いまわし表現でもあるので、
聞き手の中での「商品の価値」が上がって
『満足できる商品』であることに説得力が出るんですね。
例2:デメリットを認めてメリットに転化する言いまわし
効果的な言いまわしを使っていない例
『こちらの商品は、時間とコストをかけて開発しましたので、
皆様にご満足いただけるものになりました。』
上記の話では、
『開発に時間もコストもかかった』という、いわばデメリットを
『ご満足いただける』理由として述べています。
これも、
言いたいニュアンスを聞き手が汲み取ってくれるよう、
聞き手にゆだねているのがお分かりでしょうか?
本来は、
『時間もコストもかかったんだから、それだけ当社の努力が詰まっている』
というニュアンスを伝えたいはずです。
それが、話の表現に表れていない例ですね。
では、これも、全く同じ言葉を使って
次のように表現してはどうでしょうか。
効果的な言いまわしを使った例
『こちらの商品は、開発に、時間もコストもかけた分、
皆様にご満足いただけるものになりました。』
少し言いまわしを変えただけで、
『時間やコスト』というデメリットが
『満足いただける』ことへそのまま転化される表現になります。
つまり、
デメリットが、まるごとメリットへ変わったことを
直接的に表現できるのですね。
まとめ
このように、使う単語などはそのままに、
ちょっとした「言いまわし表現」を変えることで
言いたいことがダイレクトに伝わるようになります。
このような「言いまわし」を自分の中に蓄えて、
“話”の中で使えるようにできると良いでしょう。
自分の言いたいこと、伝えたいニュアンスを
的確に・ストレートに表現できるように、
言いまわし表現を身につけておきましょう。
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