無意識に言っている「〇〇ですが、…」に注意!話し癖を見直そう【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。
今回は、話す時に使うことが多い(私もよく使います)
「〇〇ですが、」
「〇〇ですけれども、」
という表現について、
注意していただきたいことを書いていきます。
まず、「〇〇ですが、」「〇〇ですけれども、」
と言うのは、どんな時でしょうか?
今回の内容を動画でご覧になる場合はどうぞ↓
私が思いつくのは、次の3つの場合です。
- 話の前提を言うとき
- 話の題目を言うとき
- 話をひっくり返すとき
上記のように、「〇〇ですが、」という同じ言い回しを、
全く異なる文脈で使うんですよね。
それでは、それぞれの注意点を考えていきましょう。
1.話の前提を言うとき
『私は、京都出身なんですが、
東京の神楽坂の辺りは、どことなく京都の街並みに似ていると感じます。』
上記のように、
「〇〇なんですが、」と、前提(前置き)のお話をしてから、
「△△です。」と締めくくると、
話の本題・言いたいこと(△△)の理解が進みやすくなったり、
説得力が出たりしますよね。
このような、前提を話すときの「なんですが、」は、
決して強く発音しないことです。
軽くサラッと、速く言いましょう。
「ですが!」と強く発音してしまうと、
聞き手は、話がひっくり返る(逆説)のかと、勘違いしやすいのです。
でも、実際には前提を話しただけで、逆説にはならないので、
一瞬混乱するんですね。
聞き手を一瞬でも混乱させてしまうと、
話が伝わらない・誤解を与える原因になります。
「なんですが」の部分はサラッと、
前提の部分(「〇〇なんですが、」の〇〇の部分)の言葉は、ゆっくり・はっきり
言いましょう。
さらに、「〇〇なんですが、」と言った後には、
間(ま)をあけるようにします。
前提がしっかりと伝わらないと、
その後の話の意味が通じないこともありますから、
間(ま)を取って、しっかり理解してもらってから、
次の本題を言うようにしましょう。
2.話の題目を言うとき
『私の出身ですけれども、
京都の日本海側で生まれて、京都市内で育ちました。』
今から話すお題を言うために、
「〇〇ですが、」「〇〇ですけれども、」
と使うことがありますね。
『まず商品の特長ですが、・・・
次に価格なんですが、・・・』
などと、順番に説明することもあるのではないでしょうか。
このように、題目を言うための「〇〇ですが、」は、
なるべく使わないのをお勧めします。
(使っちゃダメという意味ではないです)
なぜなら、話が冗長になるからです。
一文(「。」まで)を、長くダラダラと話してしまいがちになるんですね。
題目を言うのであれば、
『まず商品の特長は、・・・。
次に価格については、・・・。』
というように、ちゃんと「主語」として話すと、
すっきり話をまとめやすいです。
もしくは、
『まずは商品の特長についてお話します。
・・・・。
次に価格です。
・・・・。』
と、題目だけを言い切ってしまえば、
さらに話の流れが分かりやすくなります。
ダラダラと、とりとめなく話さないための工夫として、
意識してみましょう。
3.話をひっくり返すとき
『私は京都が好きですが、
京都は寒暖差が激しくて、夏と冬は行きたくないです。』
逆説として用いるのが、
「〇〇ですが、」の一番おなじみの使い方でしょうか。
この場合は、話がひっくり返っていることを表現するために、
「ですが!」と、少し強調するように、強く発音するのが良いですね。
さらっと言ってしまうと、
前述の「前提」として言ったのかと、勘違いされかねません。
また、話の流れがひっくり返るので、
「ですが、」の後には、しっかりと間(ま)を取るようにしましょう。
もう一つ、特に注意していただきたいのが、
『私は京都が好きですが、
京都は寒暖差が激しくて、夏と冬は行きたくないです。』
と話した場合には、
聞き手には、
「京都にはあまり行きたくない」
というニュアンスが強く伝わってしまう(残ってしまう)ということです。
「ですが、」の後に言った事柄のほうが、
“言いたいこと”として捉えられやすいんですね。
ですから、「京都が好き」ということを伝えたいと思っているのであれば、
『私は京都が好きです。
ただ、夏と冬は寒暖差が激しいので、それ以外の季節に行きたいです。』
などと、文を分けて、言い回しを変える必要があります。
「京都が好き」を伝えようとして、それを先に口にしたものの、
「ですが、・・・」と、
つい口癖で話をつなげてしまわないよう、気を付けましょう。
自分の意図とは違うニュアンスで、伝わってしまう可能性があります。
このように、
「〇〇ですが、」「〇〇ですけれども、」
を、安易に口癖として発しないように、意識してみましょう。
毎回、どのような意図で話しているのかが、(前提なのか、逆説なのか)
聞き手に分かるように、声で表現できると良いですね。