~脳科学より~「うまく話せないイライラ」は脳が成長している証拠だった【大阪/マンツーマン/ボイトレ・話し方教室】
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ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。
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「うまく説明できない」
「言葉が出てこない」
「練習したのに本番で失敗してしまった」
——こんな経験をしたことがある方は
多いのではないでしょうか。
努力が報われないと感じる瞬間、
私たちはどうしてもイライラしたり
もどかしくなったりします。
ですが、そのような
「できない」「思うように話せない」
と感じる不快感は、
実は、脳科学的に見て
成長の兆しである可能性があるのです。
スタンフォード大学の神経科学者
アンドリュー・ハーバーマン博士の研究をもとに、
「話し方の上達」と「脳の働き」の関係について
紐解いていきましょう。
失敗やイライラは、脳の成長を引き起こすきっかけ
ハーバーマン博士は、
集中した学習中に起こる
「エラー(失敗)」や「不快感」は
脳が変化するために不可欠であると説明しています。
うまくいかない時、私達は
イライラやもどかしさという不快感を感じていますが、
この時、脳内では
ドーパミンなどの神経伝達物質の分泌を促進しています。
これらの神経化学物質によって
シナプス(脳の神経細胞間のつながり)が強く結びついたり
神経細胞の数が変わったりなど、
脳が構造的に変化して
学習や新しいスキルの習得ができるようになっていきます。
言い換えると
「なんでうまく話せないんだ…」という体験をした時こそ、
脳が話す力を高める準備をしているということです。
「できない」状態を避けるのは、もったいない
私たちは
「うまく話せない、できない」という状態を
ネガティブに捉えがちですが、
実際には、この不快な感覚が
上達のためのトリガーになっているのです。
ハーバーマン博士も、
こうした“不快な感情”を乗り越えることが
上達には不可欠だと述べています。
できないからと言って
諦めたり、逃げたりしてしまうと
成長したはずの未来を
逃してしまうことになります。
話すことに限らず
何かを習得する過程では
必ずと言っていいほど
「できなさ」を感じる時期が訪れますが、
その時こそが
最も脳が活発に変化しているタイミングなのです。
成長には「短時間×反復」の練習が最も効果的
では、脳の変化を最大化するには、
つまりは、効率的に上達するには
どうすればよいのでしょうか。
ハーバーマン博士の研究によると
「集中した短時間の反復学習(90分以内)」
が最も効果的だとされています。
例えば、
毎日30分程度、ボイトレや話す練習を行って
うまくできなかったポイントを記録して
次回はそこに取り組む。
当教室でのレッスンでも
60分が基本です。
丸一日の講座を1回受講するよりも、
60分のレッスンを、回を重ねて受講するほうが
着実に身につき、上達すると
受講生さんを見ていても、確信できます。
少しずつの積み重ねが
やがて大きな成果につながるのですね。
大切なのは、
うまく話せず落ち込んでも、すぐにやめないこと、
そして、繰り返すことです。
負荷をかけることで筋肉が鍛えられるように
話し方・ボイトレや言語化のスキルも
一定のストレスや失敗を繰り返す中でこそ
強固になっていくのですね。
話せない時期を越えると、「話すのが楽しい」に変わる
「うまく話せない」という感覚は
不快なものです。
ですが、その時期を乗り越えていくことで
ある日ふと
「以前よりも声が通るようになった」
「本番でも落ち着いていられた」
「聞き手や周りの反応が、良いものに変わった」
と感じる瞬間が訪れます。
これは、脳内の神経回路が実際に変化し、
スキルが定着し始めた証拠です。
そうなると、最初は
「話すことが怖い」
「失敗がイヤだ」
と感じていた人も、
「もっと伝えたい」
「伝わるのが楽しい」
と思えるようになるでしょう。
だからこそ
「うまくいかない…」と感じる時期を
無駄にしないでください。
むしろその時こそが
脳が変わるためのゴールデンタイムなのです。
人前で話すことが苦手で
練習しているのにうまくいかなくても、
そのイライラや不安を
「成長の合図」として受け止めてみましょう。
それは脳が変化しようとしている証拠であり、
新しいスキルを獲得するためのプロセスです。
人によって多少の差はあれ、
「できない状態」と向き合った人だけに
上達の喜びが後からついてくるのです。