通る声=大きい声じゃない!ちょうどいい”声のボリューム”とは【大阪/マンツーマン/ボイトレ・話し方教室】

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ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

ビジネス向けボイストレーニング・話し方教室。[声と話し方のパーソナルトレーニング]

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あなたの“声のボリューム感”、合っていますか?

『これくらいの声の大きさで話せば
まぁ聞こえているだろう』

――これが”ボリューム感”です。


人それぞれに

  • 話す空間の広さ
  • 聞き手(相手)との距離
  • 周りの騒音

などを考慮した
“ボリューム感”を持っているのではないでしょうか。


(ただし、
自分が話すことに必死になったり
思慮なく話したりすると、
“ボリューム感”を無視して言葉を発してしまうこともありますね)





この“声のボリューム感”、
自分ではなかなか正確に掴めないものです。


なぜなら
自分の内側に響く声と
聞き手(相手)が実際に聞いている声は
「響き」も「ボリュームの聞こえ方」も違うから。


しかも、声の大きさは
「聞こえる」かどうかだけでなく、
印象や信頼感、聞き手の集中力にまで影響
します。






声のボリューム調整を間違ってしまうことで
「弱々しい人」
「うるさい人」
「話が聞きづらい」
等と思われてしまうこともあるのです。


声のボリューム、5段階でチェックしてみよう

声の大きさは
“聞こえるけれど、印象が悪い”場合もあります。


以下の表は
声のボリュームを段階的に表したイメージです。

ボリューム状態聞き手の印象
言葉が聞き取りづらい。耳を集中させないと聞こえない聞き手にストレス
言葉は聞こえるが、声が弱々しく覇気がない頼りない印象
通る声で言葉もはっきり聞こえる聞きやすく印象が良い
声は届くが、時々うるさく感じる圧が強すぎる印象、雑な印象
明らかに大声。聞き手が引いてしまう不快感を与える



理想的なのは、もちろん
「通る声でハキハキと聞こえる」状態





そして、ここから分かるのは
「通る声」とは、決して「大きな声」ではない
ということです。



聞き手(相手)が
「うるさい」
「耳障り」
と感じるのは、大抵、
体や口に力が入った状態で出した声です。
(上の表の④⑤)


圧が強くなったり
頑張りや感情が入り過ぎたり
キンキンと響いたりする声を聞くと
聞き手は無意識に不快感を感じます。





対して、通る声は(上表③)
力みのない自然な声なのです。


ボリューム感のズレを修正しよう!

前述のように、
自分では「ちょうどいい大きさ」の声で話しているつもりでも
実際はズレていることも多いものです。


私がよく耳にするのは、
以下のような”ボリューム感”のズレです。

  • 自分では、聞き手(相手)に聞こえているつもりだけど
    声が小さめで覇気がなく、
    自信なさそう、頼りなさそうな印象
    になっている(②レベル)



  • 人前で、いつもより大きめな声を出そうと
    声を張って力が入り、
    うるさい響きや、圧のある声になっている(④レベル)




このように
自分としては聞き手(相手)に配慮しているつもりなのに、

“ボリューム感”のズレによって
聞き手にストレスを与えたり
印象を下げる原因になっているのは
避けたいですよね。



そこで、ポイントは
単に「聞こえているかどうか」だけを意識するのではなく、
「声からどんな印象を与えているか?」
を認識してみる
こと。





弱々しい声の響きになっていないか?
頼りなさそうな印象に聞こえていないか?
力が入って、必死感が出ていないか?
感情的に話している印象になっていないか?

こうして、俯瞰的に
自分の声と与える印象を感じ取ることで
普段の声の癖に気付く
こと。


さらには、やはり
自分の声を録音して聞いてみることです。


そして、もちろん
話すためのボイストレーニングをすると
このボリューム感を養いながら
声を磨いていけます。



無理なく、自然に、
聞き手の耳・頭・心にスッと届く声が
通る声なのです。


マイクがあっても油断禁物!

大勢の前で話す時には
「マイクがあるから聞こえるだろう」
と安心することがあるのではないでしょうか。





また、オンライン環境で話す時にも
「マイクに近づけば小さい話しても大丈夫でしょ?」
と思いがちです。





ですが、実はその認識によって
印象が悪くなっているかもしれません。


なぜなら
マイクは声を“拡張”するだけで
声の響きや印象までは変えてくれない
から。


弱々しい声は弱々しいまま、
力の入った声も、力んだ声のまま
拡張されるのです。




マイクがあろうが、なかろうが
オンラインでも、リアルでも、
声の出し方や”ボリューム感”は変わらないのが良いです。





声のボリュームは
「声が聞こえるかどうか」を基準にせず、
「その声はどんな風に受け取られているか」
を基準にして、調整しながら話してみましょう。


そして
話すためのボイストレーニングで
“ボリューム感”を整えるのもおすすめ!



声が変わると
相手に与える印象は大きく変わります。


聞き手が心地よく感じる
力みのない通る声を意識して、
もっと魅力的に話していきましょう。