プレゼンテーション・セミナー・発表で、的確に”伝わる”ためのテクニックとマインド②【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

 

前回は、同じことを言う場合でも、

話の流れによって、

“強調して伝えるべきポイント”が変わってくる


という内容でした。

プレゼンテーション・セミナー・発表で、的確に”伝わる”ためのテクニックとマインド①

 

 

前回記事をまだ読んでいない方は、

上記リンクからお読みのうえ、今回の記事に進んでくださいね。

 

 

さて、今回も同様に、

プレゼンテーション・セミナー・発表などで、しっかりと内容が伝わるには、

まず、話す側が

「どこをしっかり伝えなければならないのか」

というポイントを明確にしなければならない


という主旨なのですが、その中でも、

“聞き手に資料が見えている状態”で話す時と、

“資料がなにもなく言葉(声)だけで伝える”時では、

強調するポイントが違う


というお話をしたいと思います。

 

 

例題をあげましょう。

『沖縄県の石垣島では、温暖な気候を生かして、米の二期作を行う農家が多いです。

1年に2回、6月と11月に収穫されます。』


上記のように話す時、

どこを話の”ポイント”として、際立たせて表現すれば、

聞き手にとって、内容がしっかりと理解できるか、考えてみます。

 

 

資料なし:声だけで伝える場合

まずは、聞き手に表示する資料がなく、

声の情報だけで話を伝える場合です。

 

声の情報だけだと、より一層

「聞き間違えないように!」

「ここがポイント!」

という気持ちを強く持たなければなりません。

 

話す側のマインドが明確でなければ、伝わるものも伝わりません。

 

うわべだけの表現テクニックは、聞き手に見破られて、

内容が伝わらないのです

 

 

では、どこを聞き逃さずしっかり伝えたいでしょうか。

 

  • 場所:『石垣島』

  • 何を:『米の二期作』

  • いつ:『6月と11月』

この3つは、

固有名詞(地名)、

専門的用語(二期作)、

数字(月)

が入っているので、

声だけで話す時に、言葉を粒だてて、

際立たせるように表現
しなければならない言葉です。

 

 

特に、『二期作』という単語くせ者で(笑)、

この単語が、しっかりと伝わらなければ、

聞き手は、話の主旨を理解できなくなってしまうのですが、

にきさく』という発音が明瞭になりにくい言葉であることと、

ちょっとした専門用語のために、

音を聞いただけでは聞き手が「漢字」を想像しづらいという理由から、

より一層言葉をはっきりと際立たせる必要があります。

 

 

このように、声だけで伝える時は、

「すぐに消え去ってしまう”音”として聞いた時に、どうか」という視点を持って、

強調ポイントを表現しなければなりません。

 

 

ちなみに、『二期作』の強調に意識を取られやすいのですが、

米の』のという言葉もしっかりと伝えなければ、

話の主旨がぼんやりしてしまいますので、気を付けましょう。

 

 

資料あり:PowerPointなどを同時に表示して話す場合

続いては、資料を表示しながら、同様の内容を話す場合です。

 

印刷した資料を手元に配っている場合も、同じことです。

 

プレゼンやセミナーでは、このケースが多いのではないでしょうか。

 

『沖縄県の石垣島では、温暖な気候を生かして、米の二期作を行う農家が多いです。

1年に2回、6月と11月に収穫されます。』

上の資料を表示しながら、先ほどと同じことを話す場合、

どこを強調するように話せば伝わるでしょうか?

 

 

まず、資料を見ると、

「二期作」という単語が、文字として目に入ってきます。

 

聞き手にとって、この“目からの情報”は大きいです。

 

ですから、声だけの時のように、

『にきさく』という言葉を、そこまで意識する必要性は低いのです。

 

逆に、『二期作』をあまりに強調して表現してしまうと、

聞き手からしたら

「もう当たり前に分かっていることを、そんなに強調して言わなくていい」

となってしまう可能性があります。

 

俗っぽく言うと「ちょっとウザい」と思われてしまうんですね(笑)

 

 

どちらかというと、『米の』という部分が引き立つように話すと、

聞き手は「二期作」という目からの情報と、

『米の』という耳からの情報を、

ほぼ同時に入れることができて、理解が早いでしょう。

 

 

また、『1年に2回』という部分を強調して話せば、

「二期作」という目からの情報と、

『1年に2回』という耳からの補足説明が頭に入ってくるので、

瞬時に理解が進むのに有効です。

 

 

さらに、資料を見ると、田植えと収穫のスケジュールが載っており、

「〇月」という文字が4つ記載されています。

 

ですが、今回、話として言うのは6月と11月だけですから、

それは収穫される月である点を明確に伝えなければ、

聞き手は資料のどこのことを説明しているのか、一瞬戸惑います。

 

 

そこで、『6月と11月に収穫されます。』という具合に、

『収穫』の部分を強調して話すことで、

聞き手は、目からの情報(資料)”と、

耳からの情報(話の内容)”とを、

頭の中で瞬時に整理しやすく
なります。

 

 

まとめ

このように、

声だけで伝える場合と、

資料を表示しながら話す場合には、

強調して話さなければならないポイントが違う
ことをご理解ください。

 

  • 声だけの場合は、
    「”音”で聞いた時に、聞き手にとってどうなのか」
    という視点で、強調ポイントを考える


  • 資料があれば
    「目に入ってくる情報がある上で、どんな情報を声でプラスすればよいか」
    という視点で強調ポイントを考える


ことをやってみてください。

 

どちらも、あくまでも「聞き手目線」なのです。

 

 

聞き手にとって、

どう聞こえるか、どう頭の整理が進むか、

を考えながら、話の表現を考えることで、

どんどん”伝わる”プレゼンやセミナーになっていきますよ。

 

  

  

  

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