人前で話すとき、緊張して「いい言葉」が出てこない人の特徴と克服方法【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室™」講師の砂川顕子です。
今回は、人前や、改まった場面で話す時のことを考えていきましょう。
お仕事では、プレゼン・発表・スピーチ・セミナー講師など、
たくさんの人の前で話す機会もあるでしょう。
また、
・会議での発言
・面接や面談
・お偉いさんに対して話す
・みんなの前で自己紹介
など、ちょっと改まった緊張する場面で話すこともありますよね。
そんな時、
- いつものように自由に、自分らしく話せない
- 言葉に詰まって、スラスラと出てこない
という経験はないでしょうか?
言葉も出てこないし、
「単語」は出てきても
それをつなげて、ちゃんとした「話」にできない
という声もよく聞きます。
私も経験ありますので、お気持ちはよく分かります。
私も、アナウンサーになりたての頃、
アドリブがきかないと言われていました。
原稿は読めるけれど、
突発的なことが起こったり
思いもよらない質問をされたりした時、
うまく説明する・受け答えするのが苦手でした。
でも、ある時から、うまく言葉が出てくることが多くなったのです。
そこで、今回は
私のアナウンサー時代の体験を交えた克服方法と、
話し方講師をしていて
前述のようなお悩みを持つ人に類似点が見いだせましたので
その特徴をご紹介したいと思います。
改まった場面でうまく言葉が出ない人の特徴
人前であったり、少し改まった緊張感のある場面だと
うまく話せなくなる
言葉が出なくなる
という人は、
- ちゃんとしなきゃ!という意識が強い
- 周りからの評価を気にしすぎる
- 自己評価が低い
という傾向があるように思います。
自己評価が低いからこそ
周りからの評価を必要以上に気にしてしまって、
より一層
「ちゃんとしなきゃ!」
「ちゃんと話さなきゃ!」
と思ってしまうのかもしれません。
これは、性格的なものもあると思いますが(私もそうなので)
“思考の癖”を変えることで、改善できます。
現に私も、人前や改まった場面で話す時に、
“心持ち”を意識して変えることで、克服することができました。
※社会に出たばかりで、
『まじか』
『やばい』
のような、友達との会話しかしたことがないのであれば、
社会人としての言葉遣いに慣れることがまずは大切です。
私の経験と克服方法
前述のとおり、
アナウンサーになってすぐ
「アドリブがきかない」と言われていた頃は、
自信がないまま(自己評価が低いまま)で、
でもプライドだけは高いから
「自信がないように見られたくない」
「周りから”できる人”と思われたい」
という想いで人前に出て話していました。
でも、そのような心持ちで人前に出ている時には、
いい言葉が浮かんでこなかったし、
その状況に上手く対処できませんでした。
そんな中でも、たまにまぐれで(笑)
「今日はうまく対応できたかな」
という時があったのですが、
そんな時の自分と、うまくいかない時の自分を比べて
気づいたことがあったのです。
それは、うまくいった時は
- 自分のことを考えていない
- 言葉をあれこれ考えて探していない
ということです。
言葉を必死に考えて、ひねり出さなくても、
気づいたら口から発しているような状態でした。
そして、そんな時は、
自分の自信のなさや
プライドや
周りの目や
ちゃんとしなきゃ!という想いなども
全く頭になかったのですね。
そこで
人前で話すときに、私が意識的にやるようになったことは、
- 当たり前に「できる!」と思い込む
- 目の前にいる人のためだけを想う
ということです。
「自分は当たり前にできるんだから、なにも心配することはない!
だから、自分のことよりも、周りの人のためにここにいよう!話そう!」
と、心の持ち方を変えたんですね。
そうすることで、冷静に、周りがよく見えるようになって、
いつの間にか、その場にとって最適な対応ができるようになりました。
これは、
「最適な対応・良い対応をしよう!」
と思ってしているわけではなくて、
気づいたら勝手にやっていた
最適な言葉が口から出ていた
という状況で、とても不思議でした。
でも、そのような”心持ち”をキープできない時、
つまり、自身のなさや、他者の評価が気になってしまうと
途端に、言葉が出てこなくなるのでした。
緊張して言葉が出てこない人に、まずやってほしいこと
人前や改まった場面で話す時、
「ちゃんとしなきゃ!」
「ちゃんと話さなきゃ!」
と思うと、
自分の中で一番気になるのが
「言葉づかい」「言葉選び」ではないでしょうか。
普段使い慣れていないような
“硬い言葉”・”ちゃんとした言葉”を使おうとして、
「言葉が出てこない」
「文章(話)としてつながらない」
とおっしゃっているかたが多いのです。
普段の自分の言葉を使って話せば大丈夫です!
かしこまった口調になったり
いつも使わないような言葉づかいをしたりする必要はありません。
そんなことをするから、言葉が出てこなくなるんですね。
『です』『ます』調の普通の丁寧語で話そうとするだけでよいのです。
言葉をあれこれ選びすぎないで、
「自分のまま、自分の言葉で、話していい!」
と自分に許可を出しましょう。
ちゃんとしたきれいな文章になっていなくてもいいのです。
そうやって、いつもと変わらない自分の話を
“タメ口ではなく丁寧に話そうとするだけ”のほうが、
伝わるし、他人は話を聞いてくれるんですよね。
そして、
「目の前の人のためになるか」だけを考えましょう。
自分がうまく話せるかどうかよりも、
「目の前の人(聞き手)にとって不足がないように」
と、そこに集中するんですね。
これを、意識的にやってみましょう。
すぐに一気に言葉がスラスラ出てくるようになることは難しいかもしれませんが、
(途中で、これまでの癖で、自意識が顔を出してしまうこともあるので)
徐々に、
「聞き手に集中していたら勝手に言葉が出ている」感覚を
味わえるようになるはずです。
「話す」ことは、物心ついた時、無意識にできていたはずなんです。
私たちは、言葉をいっぱい知っているのですから、
相手のために「伝えたい」想いがあれば、
最適な言葉が自分の中から出てきてくれるのだと思います。
それは、自分では最適だとは思わなくても
聞き手にとっては、最適な言葉かもしれませんよ。