「積み上げ型」の話や説明をしていませんか?【大阪/マンツーマン/ボイトレ・話し方教室】
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ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。
ビジネス向けボイストレーニング・話し方教室。プレゼンテーション、スピーチ、発表、セミナー、司会、ファシリテーション、商品説明、動画撮影、会議での発言等のスキル向上!
発声、滑舌、抑揚、話の組み立て、構成、言いまわし表現等、ビジネスで必須の”話すスキル”をつけて伝えたいメッセージを自信を持って表現しましょう!
話を興味深く聞いてもらうために、
また、自分も話す内容に困らないために
「積み上げ型」ではなく
「深掘り型」の話をしましょう
と、レッスンでもお伝えしています。
積み上げ型の話とは、
新たな情報をどんどん上乗せしていくように話すことです。
例えば、
次のような話は「積み上げ型」です。
積み上げ型の話の例1
『①私は、〇〇市に住んでいます。
②仕事は不動産の営業で、
③前職は林業の関係にいました。
④趣味はキャンプに行くことと
⑤たまにテニスをすること、
⑥映画を見ることです。』
積み上げ型の話の例2
『好きな季節は春です。
①春は桜がきれいですし、
②気温も暑くもなく寒くもなく過ごしやすいです。
③あとは、ファッションも鮮やかな色を楽しめるし、
④キャンプに行くので春は新緑がきれいです。』
いかがでしょうか?
上記は、①⇒②⇒③…と
新たな情報を次々に追加しながら
話しているのがお分かりですか?
積み上げ型の話のデメリット
このように
「積み上げ型」で話を紡いでいくと
聞き手側からすると、
- 話が曖昧・抽象的になって
表面的なことしか言っていない印象になる
⇒結果、興味深く聞けない - 情報量が多く感じて頭の中で処理できない
⇒結果、印象に残らない・聞き流す
また、話す側からすると
- 何を話そうか、と一生懸命考える割には
ネタ切れになって話が続かなくなる
⇒結果、言葉が出てこなくなる・何を話せばよいか分からなくなる
というデメリットがあります。
そこで
話す内容を考える時には
「積み上げ型」の思考をやめて、
ひとつのことを「深掘り」するように
話を考えていきましょう。
「深掘り型」の思考で話す
深掘り型の話では
ひとつのテーマに対して
より掘り下げて述べていきます。
先に挙げた話を
深掘り型に変えた例を挙げましょう。
「深掘り型」の話の例1
『①私は、仕事は不動産の営業です。
②現在は主に、ニュータウンの区画や住宅を販売していて、
③都市開発やまちづくりに携われていることにやりがいを感じています。』
上記は、①⇒②⇒③と、
話をより具体的にしたり
それに対する想いを述べたりしていますね。
その他にも
- 前職(林業)からなぜ今の仕事に就いたのか経緯
- 趣味のひとつを取り上げて詳しく話す
のでも良いでしょう。
「深掘り型」の話の例2
『好きな季節は春です。
①春は、桜がきれいなのが、なによりの理由です。
②桜の木を見上げていると、学生時代の入学式や新学期を思い出して
新たな仲間と出会って、次のステージに上がるような
新鮮でワクワクする気持ちを思い出します。』
上記では、①⇒②と
理由をさらに掘り下げて
その背景にある経験を述べています。
その他にも
- 過ごしやすい春は、秋とどう違うのか?
- 春のファッションの良さと、どんな気分になるのか?
- 春のキャンプの素晴らしさ
などを述べるのも良いでしょう。
このように、深掘り型で話すと
その人にしか話せない話題になって、
興味深く聞いてもらえたり
共感してもらいやすい話になるでしょう。
また、話す側としても
ひとつのテーマを掘り下げて考えるほうが
話のネタに困らず、
言葉が出て来やすくなります。
もし、話す時間がたくさんあって
複数のトピックを取り上げたいのであれば、
『3つあります。
1つめは〇〇です。⇒深掘り
2つめは〇〇です。⇒深掘り
3つめは〇〇です。⇒深掘り』
と、トピックごとに深掘りをした上で
整理して話せるようにしましょう。
話す内容を準備したり
事前に資料にまとめたりできるのであれば
深掘りした話もしやすいのですが、
その場でパッと話したり、説明したりする時には
言葉を考える時の思考癖が出やすいです。
話す時、説明する時に
「積み上げ」「深掘り」
どちらの思考で話を組み立てようとしているのか
ちょっと意識して話してみてくださいね。