“話す目的”と”聞き手目線”をもっと明確にすると、伝わる言葉へ自然と変わる【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。
今回は、プレゼンテーション・セミナー・説明・報告など
ビジネスや人前で話をする時に
- 話す目的をもっと明確にする
- 聞き手の目線に立つ
ことで、もっと伝わる言葉選びができますよ
というお話をしたいと思います。
早速、例をあげてご説明しましょう。
今回の内容を動画でご覧になる場合はどうぞ↓
例1:プレゼンテーション)顧客にサービス説明をする
まず、顧客に対して
自社のサービスをプレゼンする場面を考えてみましょう。
始めに、「話す目的」と「聞き手目線」が明確になっていない“話”を提示します。
例1:「話す目的」と「聞き手目線」が明確になっていない話
『当社は、システム導入後のサポートも
24時間・365日体制で行いますので、すぐに対応できます。』
上記の”話”は、一見、なにも問題がないように見えます。
ですが、もっと分かりやすく話して、聞き手の心をつかむためには
工夫が必要です。
上記は、
「話す側」の目線であることにお気づきでしょうか?
『(サポートを)行う』
『すぐに対応できる』
のは、自社でできること(できていること)を言っていますね。
これを、「聞き手目線」の言葉に変えたら、どうなるでしょうか?
また、今回の「話す目的」は、
「自社のシステムを導入してもらう(前向きに検討してもらう)」
ことでしょう。
これらを踏まえて、同じ話をしてみます。
例1:「話す目的」と「聞き手目線」を明確にした話
『当社は、システム導入後も
24時間・365日サポートいたしますので、
導入後のリスクを最低限に抑えられます。
例えば、休日や夜間にシステム障害が発生しても
こちらですぐに感知して対応しますし、
操作で分からないところがあれば、その場でお伝えいたします。
安心して導入していただけることも、最大の利点かと思います。』
上記では、
「聞き手にとってどうなのか」という「聞き手目線」で
言葉を紡いでいきました。
また、導入後に起こることと、そのサポート内容についても
具体的に述べることで、
聞き手は「導入する」ことをイメージの中で仮体験できるのです。
そのため、話す目的である
「自社のシステムを導入してもらう(前向きに検討してもらう)」
ことも、達成しやすくなるのですね
このように、自社のサービス(商品)の
「すごいところ」
「できること」
「特長」
などを中心に話してしまいがちになりますが、
聞き手目線に立って、聞き手にとって
「何が良いのか」
「どう変わるのか」
「どんな未来がイメージできるのか」
を伝えようとすると、
話の中で選ぶ言葉も、自然と変わってくるものです。
それでは、もう一つ例をあげましょう。
例2:セミナー)資料の表を説明する
続いては、セミナーや会議などの場面で、
資料に載っている表について
「どんな(なんの)表なのか」
「この表でなにを伝えたいのか」
という説明するときを考えてみましょう。
先ほどと同様に
「話す目的」と「聞き手目線」が明確になっていない“話”を提示します。
例2:「話す目的」と「聞き手目線」が明確になっていない話
『この表は、全体の購買者のデータから
20代~30代の女性だけに絞って、
毎月の、人気ファッションアイテムのトップテンを作成したものです。』
上記の話も、聞き手目線の表現にはなっていませんね。
『データを絞って』
『作成したものです。』
というのは、
表を作成した側の目線で話しています。
また、今回の「話す目的」としては、
「この表で、なにを示したかったのか」を
聞き手に理解してほしいわけですよね。
これらを踏まえて、
もっと分かりやすい話に変えてみましょう。
例2:「話す目的」と「聞き手目線」を明確にした話
『この表では、 20代~30代の女性に人気のファッションアイテムを確認できます。
月ごとに、人気ランキング1位~10位まで順番に並んでいますが、
この1年で、上位3アイテムは変わっていないのがお分かりいただけると思います。』
このように、表を作成した側から話すのではなく、
見る側の目線(聞き手目線)になって説明しようとすると、
表現が変わってくるはずです。
また、この表から何を読み取ってほしいのか、ということも
明確に述べていますね。
まとめ
話すときには、ついつい”自分目線”の言葉を使ってしまいがちです。
そして、
自分がやったこと
自分ができること
だけを詳細に話してしまうことも多いのではないでしょうか。
何を話そうかな・・・と考える時には、ぜひ
- 話す目的をもっと明確にする
- 聞き手の目線に立つ
ことを意識してみてください。
聞き手にとって
「どう変わるのか」
「どんな良いことがあるのか」
「どんな状況があるのか」
「どう見えるのか」
「何が分かるのか」
「何か知りたいのか」
「何をしてほしいのか」
などを常に考えながら話すことで、
自然と、話す内容や、言葉選びが変わって、
もっと伝わる、心をつかめる話になりますよ。