声が小さくおとなしかった私が、アナウンサーを20年以上続けられたワケ【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
人前で話すビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川です。

 

今日は、自分のことを書いてみようと思います。

 

昔から声が小さくて、おとなしくてあまり喋らなかった私が、人前で話すプロとして20年以上やってこれた軌跡は、

これから”話すスキル”を身につけていきたい方にとって、ご参考になるところがあるかと思います。

 

私はひとりっ子・鍵っ子で育って、性格も内気だったので、小さい時から一人で過ごすことが多かったんですね。

 

ですから、大学生になるまで、”家ではほとんど喋らなかった”のですが、これって結構、ハンデだったんです。

 

やっぱり、話し相手が多い環境で育ったり、活発でよく喋る性格の人は、

  • 大きい声が出る
  • 思ったことを言語化するのが早い
  • みんなが反応してくれるポイントを知っている

など、感覚的に普通にできてしまうんですよね。

 

でも私は、話す経験自体が少なかったので、そもそも自分が出来ていないことさえ理解していない状態だったんです。

 

同じようなタイプの方、いらっしゃるんじゃないしょうか。

そんな方に、話が上達する望みを持っていただけたら、うれしいです。

 

大きな声が出ない・喉が痛くなる

最初は、お芝居に興味があり、大学時代に、ワークショップなどに参加していました。

そこで、腹式呼吸や発声法などをやるんですが、丁寧に教えてくれる人はおらず、周りの見よう見まねだったので、いまいち分からず・・・。

 

大きい声を出そうと頑張っても、すぐに喉が痛くなるだけでした。

 

ある時、舞台のオーディションがあったんですね。

その時の役は、「男勝りで、部下の男性を怒鳴りつけたり、あきれてため息をついているような女性」でした。

 

そこで、ちょっとあきれ気味に、低~いドスのきいた声を出して演じてみたんです。

 

そうすると・・・大きい声が出る!喉も痛くない!

 

大発見でした。オーディションも受かりました!

 

今だと分かるのですが、あきれたようなセリフの言い方をすることで、体に力みがなくなり

低いトーンの声を相手にぶつけるように出すことで、自然と腹式発声が出来ていたんだな、と思います。

 

自分では、すごくドスを聞かせている感覚でしたが、実際は、通る声が出ているだけだったんですよね。

なにせ、普段が蚊の鳴くような声だったので(笑)

 

でも、大きい声(といっても、本当に声が大きい人からしたら普通ですが)を出す方法は、分かりました。

 

アドリブが出来ない

大学卒業後、アナウンサーの仕事を始めてからの最初の壁は、「アドリブがきかない」と言われたことです。

 

原稿を読むことは、まぁまぁ普通に出来たんですが、

  • 原稿にないことを、パッと自分の言葉で話す

  • 本番で不測の事態が起きた時に、臨機応変な対応をしてその場を収める

  • 本番中に時間が空いてしまった時に、アドリブでつなぐ

などなど、本当に苦手でした。

どういう時に、何を、どう言えば良いのかも、全く分からなかったんですね。

 

そこで、私がとった対策が、

「あらゆることを想定して、言うことを考えておく・準備をしておく」

ということでした。

 

例えば、ゲストで出演される人のことを、とことん調べる!

その人がやっている趣味などがあれば、またそれについて調べて資料を作る!という感じです。

 

台本上には全く載っていないこと、関係のないことでも、

「万一の事態」「不測の事態」を考えて、何が起きてもいいように、準備をしました

 

そうすることで、アドリブに対応できるようになっていったんです。

 

なぜなら、あらゆることを想定して、シミュレーションが出来ていたからなんですね。

そうすると、心の余裕も全然違います。

 

ですから、単純なことなのですが、人前で話す前には、”準備”・”練習”・”シミュレーション”が欠かせないと強く思うのです。

やっていくうちに、準備や練習が少なくても、徐々に対応できるようになりましたよ。

 

「その声、聞いててしんどいわ」と言われる

アナウンサーになって、5年くらい経った頃でしょうか。

 

私が話しているのを聞いた、60歳くらいの女性から、

「その声、若い人は喜ぶかもしれないけど、私は聞いててしんどいわ」

と言われたんですね。

 

本当に、目からウロコでした。

 

確かに、私はそれまで、若い人たちに向けて話す仕事のほうが多かったんですね。

ですから、明るくテンションの高い声で話していたんです。

 

そこから、自分が話している声を、改めて見直して、

自分では”明るい声”だと思っていたものが、すごく”甲高い声”で話していたことに気づきました。

 

ですが、今までは”それでいい”と思いこんでいたので、何とも感じなかったんですね。

 

そこから、「落ち着いた声」、「心地よく聞いていられる声」で話せるように、自己改善していきました。

 

喉を開いて、胸に響かせるように発声すると、落ち着いたトーンにはなりますが、

本番で緊張したりテンションが上がった時に、落ち着いたトーンに戻すのにずいぶん苦労しました。

 

滑舌が良くないことに気づく

アナウンサーを始めて10年近く経ってから、自分は滑舌が良くない!と突然気づきました。

それまでの10年、全くそんなことは思ったこともなかったし、他人から言われたこともなかったのに!

 

理由は簡単で、「難しいことを、しっかりと理解してもらえるように話す」いわゆる”お堅い仕事”が増えたからです。

 

若い時は、テンション高く楽しく話していれば、なんとかなった仕事も多かったんですね。

 

私は苦手な滑舌は、

『サシスセソ』
『ザジズゼゾ』
『ダヂヅデド』

です。

自分で録音と修正を繰り返しながら、直していきました。

 

そして、難しい言葉を話せば話すほど、どんどん口の周りに力が入っていって、言葉を噛みやすくなってしまうことも気づきました。

 

まとめ

このように、私のダメダメな(?)軌跡は、ひたすら、少しずつ少しずつ、自分の話し方を改善してきた歴史です。

 

つまり、私が20年以上、アナウンサーを続けてこられたのは、次々に出てくる改善ポイントに対して、あきらめずに取り組んできたからです。

 

そして、今は完璧になったわけではありません。

まだまだ、改善する余地はいーっぱいあるんです。


「自分はもう完璧!」と思った瞬間から、スキルがおちていくのかもしれません。

 

でも、だからといって、ずっと寝る間も惜しんで努力した、なんてこともありません

出来ることを、意識して取り組んでいっただけなんですね。

 

私の場合は、丁寧に教えてくれる人がいなかったので、自分でなんとか修正してきましたが、

私が20年かけた経験を凝縮して、教室の生徒さんにはお教えできるかな、と思っています。

 

“話すスキル”は、一朝一夕にレベルアップするものではありません。

毎日の生活の中で、少しずつ意識して改善していくことで、いつの間にか”自分のスキル”になっているんだと思います。