「自分らしく話す」って、なに?【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川です。
今回は、「自分らしく話す」って、具体的にどういうこと?
というテーマで書いていきます。
というのも、当教室では、
「それぞれの人が、自分らしく、魅力的に、伝わる話ができるように」
というのをモットーとしているので、
その本意を詳しくお伝えしたいと思ったからです。
「誰か」みたいに話すことじゃない
よく、
落ち着いた真面目な性格で、
目立つのもそんなに好きじゃなくて、
だから、ペラペラと話すことは得意じゃなくて・・・
という方が、
ユーモアを交えて周りを楽しませながら話す人のことを見て、
「どうやったら、その人みたいに話せるようになりますか?」
と質問されることがあります。
自分にないものに憧れるのは、人間の性ですが、
でも現実として私は、「その人のような話し方を目指す必要はない」と思うのですね。
もちろん、話し方や言葉を真似ることだったらできるでしょうが、
落ち着いた真面目な雰囲気の人が、
いきなりテンション高く面白いことを言っても、
キャラクターとマッチしないので、本人も聞き手も、違和感が残りますよね。
人はそれぞれ、性格も、雰囲気も、生きてきた環境も違います。
ですから、落ち着いたおとなしいタイプの人は、
通る声で、ゆったりと、理論的に話を展開していくほうが、
説得力が出て、聞き手は耳を傾けてくれると思います。
そんな中で、聞き手の予想外の「ちょっとだけ脱線した話」をするだけで、
ユーモアや、面白さ、親しみやすい人柄を感じてもらうこともできるでしょう。
その他にも、
物腰が柔らかい、ニコニコと穏やかなタイプの人が、
無理に聞き手を駆り立てるような、力強い話し方をしようとしても、
逆に説得力が出ないかもしれません。
そのような人は、聞き手と一緒に共感し合えるような話題と話し方で、
暖かい空気感を作ることができれば、聞き手の心をつかんで離さないでしょう。
このように、自分じゃない「誰か」みたいに話すのではなく、
自分がムリをしないで、自分の性格やキャラクターにマッチした「伝わる話し方」ができるのが一番なんですね。
「伝わる話し方」は、一つではないのです。
「自分の個性」を失くさないで
話すのが苦手だったり、自信がない人は、
「自分の話し方をガラッと変えたい」「大きく変えたほうが良い」
と思われていることもあります。
でも、「声」や「話し方」には、その人の個性が詰まっているものです。
伝わる話をするために、その個性を打ち消してしまうほどの”大変化”をする必要はないのですね。
そんなことをすれば、誰もが似たような話し方になってしまいます。
「今の自分の話し方」で、伝わらない原因になっている”癖”を発見して、
そこを直していくだけでいいのです。
その”癖”とは、
- 体の使い方(発声の仕方や、口の動かし方など)
- 声の使い方(抑揚など)
- リズム(話の間(ま)や、スピードや、息継ぎのタイミングなど)
- 思考の癖
など、人それぞれ異なります。
そうすると、「劇的に別人のように変わった!」となるわけではありませんが、
いつものあなたのままで、自然と話が伝わるようになったり、
相手(聞き手)に与える印象がアップしたりするのですね。
「今の自分に、伝わるための”コツ”を取り入れて話せばよいだけ」
と、自分の個性を認めてあげることも大切です。
自分らしさと魅力を増した人は、自然と”自信”がみなぎる
そうやって、自分を認めたうえで、話が伝わるようになると、
相手(聞き手)との”つながり”を感じられるようになります。
つまり、話をしながら、
共感してもらえたり、すんなり納得してもらえたり、行動を起こしてもらえたり、感謝してもらえたり・・・
という経験が増えていくんですね。
そうすると、もっと相手(聞き手)のために話そう!という気持ちが湧いてきます。
相手(聞き手)のことや、双方向の心の通い合いを、大事に思えるようになるんです。
そんな風に話せる人は、もちろん人として魅力的だし、
自分を大きく見せることがなくても、自信があるように見えて信頼されます。
話すことは、相手(聞き手)あっての行為ですから、
自分自身の個性を生かして「自分らしく」話せる人は、
同時に、相手(聞き手)のことを一番に考えられる人でもあると思うのです。