声に緊張感が出ていませんか?”硬い声”は聞き手を疲れさせる【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。
プレゼンテーション・スピーチ・セミナー・発表など人前で話すシーンでは、
もちろん緊張することがありますよね。
「頑張らなければ!」というプレッシャーもあると思います。
人前で話す時に、緊張して、体が硬くなること自体は
体の反応として普通のことなのですが、
その“緊張感”や”硬さ”が声に表れてしまうと、
せっかく頑張って話しているのに
“伝わらない”結果に終わることも多いものです。
ここで言う「緊張感が声に出る」というのは、
緊張して声が震えたり、弱々しくなったりすることではありません。
もちろん、そういう方もいらっしゃるのですが、今回は、
“力の入った頑張り”が声に表れて、緊張感の出た”硬い声”になってしまっている
ことについて、書こうと思います。
ちなみに、
聞いている人に対して、本当に緊張感を出したい時であれば、
“硬い声”も効果があるものになります。
例えば、
部下に対して重大なミスを注意喚起する場面や、
災害時に指示を出す場面など、
緊迫感を表現したい時には、良いのです。
ただ、そうではない場面で、”硬い声”で話してしまうと、
聞き手が疲れて、心が離れていってしまうこともあるのです。
これは、話す側は無意識にそうなってしまっているわけですから、
自身で気づいて、改善していくことが、
“聞き手の心をつかみ続ける、伝わる話”にするために、大切です。
では、実際に、”硬い声”とはどのようなものか、
「頑張って力を込めて」録音してみました(笑)
サンプル音声:緊張感・頑張りが出た“硬い声”
※音声をミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください。
“硬い声”を録音する時には、
- 上半身に力を入れて固める
- 喉や口の周りに力をいれて固める
- 浅い呼吸で話す
- 口先だけで発音する
ということをしました。
まさに、人前に立って緊張感のある時に、
無意識にやってしまう(なってしまう)ことですね。
では、続いて、逆バージョンをお聞きください。
上の音声とは逆に、
上半身と、喉・口周りの力を抜いて
腹式呼吸で話してみた場合です。
サンプル音声:力みのとれた声
※音声をミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください。
いかがでしょうか。
録音音声だけで、違いをお伝えするのは難しいのですが、
緊張感や頑張りの出た”硬い声”で
30分、1時間・・・と長く話を聞くことを想像した時に
聞いている方も、肩に力が入ってきたり、
耳が疲れたりして、
真剣に聞き続けることが「疲れる・・」となるのが
なんとなくお分かりいただけますでしょうか。
まとめ:”硬い声”にならないために
人前に立って緊張しても、無意識に”硬い声”にならないために、
本番前に、以下のことをやってみてください。
- 首~肩~胸を軽く動かして、意識的に力を抜く
- 口を動かして、意識的に口周りの力を抜く
- 腹式呼吸をする
- 低めの落ち着いたトーンを心がける
上半身や、口周りは、無意識に力が入ってしまうものなので、
軽く動かしたりして、意識的に力を抜くことをしなければ
なかなかリラックスできないと思います。
力が入って固まっていることさえ、意識しないと気づかないことが多いです。
また、人前に立つと、声が上ずることも多いので、
体の中の、特に喉より下に響かせるように話すと
落ち着いたトーンになり、喉も開きやすくなります。
本番前から、自分で意識して、力が入らないようにしましょう。
長時間、聞いていても、
ラクに内容がすーっと入ってくるような、力みのない声で、
伝わる話をしたいものですね。