話が伝わらない時ほど、話す人の心理が全部バレてる【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室™」講師の砂川顕子です。
レッスンで
生徒さんが”お話し”された後に、私が感想を言うと、
「なんで分かるんですか!?」
「そんなことバレてるんですか!?」
と驚かれることがあります。
例えば、私はよく
『今は、話しながら、資料の文字を追っかけるのに必死でしたね』
『今のは、どう言おうか、迷いがありましたね』
『話し方のテクニックだけでなんとかしようとして、気持ちが入ってなかったですね』
という感想を言うのです。
そうすると、生徒さんは、
自分の心理を見抜かれたようで、驚かれるんですね。
ですが、これは、ごく普通のことです。
話している時の心理って、
ご自身が思っている以上に、聞いている人にバレバレなんです。
レッスン中なので、私はよく生徒さんを観察しているから
というのも、もちろんありますが、
実際の”話す場面”でも、話す側の心理は
声や言い方や、ちょっとした仕草などによく表れてしまうものです。
しかも、「内容が伝わらない」時ほど
余計に「話す側の心理」が伝わってしまします。
なぜなら、”話の内容”に関心が持てない分
“話している人の挙動”に注目が集まってしまうからです。
話が伝わりさえすれば、気にならなくなる
冒頭に書いたような
『文字を読むのに必死』
『迷いながら話している』
などの感想(ダメ出し?)は、実は、
話が伝わってこないからこそ、そういう感想が出てきてしまっている
のです。
言い換えれば、
私は、生徒さんの”お話”が伝わってきたときには
「よく伝わった!よく分かった!」
という感想しか出てこないのです。
よく伝わった時には、
聞き手は”話の内容”にフォーカスして
納得・共感しているからですね。
そんな時は、
話す側がどういう心理でいようと、気にもならないのです。
心理がバレるのが嫌なら、伝わる話をすればいい!
ということになりますね(笑)
なぜ、話す側の心理がバレるのか
では、根本的に
なぜ話す側の心理がバレてしまうのか、考えてみましょう。
それは、話す側が
「自分自身に意識を向けながら話しているから」です。
「文字を読むのに必死」なのも
「どう言おうか迷う」のも
「テクニックで話そうとする」のも
すべて、「自分がうまく話すこと」に一生懸命なのです。
話しているほうが、”自分”を見ているわけですから、
聞き手も同じく”話している人そのもの”を見てしまうんでしょうね。
だから、話す側の心理がバレバレになるのです。
相手は鏡、というのが、よく分かりますね。
そこで、
話す側が、聞き手のほうに意識を向けながら話したら
どうなるでしょうか?
『聞き手にとって、分かりやすい言葉で』
『聞き手が間違えないように、誤解を与えないように』
『聞き手にイメージしてもらえるように』
という気持ちでお話しすることが出来れば、
聞き手は、自分のほうへ向けられた”話そのもの”に
意識を向けてくれることでしょう。
話す側の心理は、全部オープンに
「自分がうまく話すこと」や
「自分を取り繕うこと」に一生懸命だと、
その心理は、周りにバレたくないと思ってしまうものですが、
聞き手のことを考えながら話すことができたなら
「バレたくない気持ち」なんて、なにもなくなるのです。
むしろ、話す側の気持ちを、オープンにしてお話ししたほうが、
聞き手からの印象が良かったり
心の距離が近くなったりするものです。
本来やるべきは、
なんとか上手く話そう!
なんとか取り繕おう!
と頑張るのではなく、
「聞き手のために、心を開いて話す」ことです。
「緊張している」
「自信がない」
「話すのに必死」
などの心理が
バレないように、バレたくない、と思っているうちは
結局全部バレてしまうんですね(笑)
そんな心理さえもオープンにして
「それでも聞いてる人のために伝えたい!」
という思いが勝った時、
話がしっかりと伝わるようになると思うのです。