プレゼンテーション・セミナー・発表で、的確に”伝わる”ためのテクニックとマインド①【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

 

当教室では、

「伝える」「伝わる」

ことを特に重視して、レッスンを行なっているのですが、

これには、

話し方の“テクニック””マインド”という、

2つの要素があります。

 

 

伝える”マインド(気持ち)”だけでは、うまく伝わらないし、

“テクニック”だけでも、もちろんダメです。

 

2つが互いに影響し合って、的確に伝わる話になるのです。

 

 

では、まずマインドの部分として、

皆さんが、プレゼンテーション・セミナー・発表などをされるときを

思い起こしてみてください。



話をしながら、

  • 「ここはしっかり聞いてほしい」

  • 「ここは聞き手の心に残ってほしい」

  • 「ここは聞き間違えないでほしい」

  • 「ここは誤解されたくない」

  • 「ここがポイントなんだ」

  • 「ここで”話の迷子”にならないでほしい」

などの気持ちを強く持ちながら、進められていますか?

 

それ以前に、

今、自分が話している(今から話す)内容の中で、

聞き手に対して

「心に残ってほしいこと」

「聞き間違えないでほしいこと」

「話のポイント」

を、的確に分かって
話していますか?

 

 

人前やビジネスで話すことに慣れていないと、

“今ここで伝えたいポイント”について、

あまり考えたこともないかもしれません。

 

 

まずは、

“今ここで伝えたいポイント”や”間違えないでほしいポイント”を、

自分の中でもっと明確に
していく必要があります。

 

そこを明確にすればするほど、

「ここ大事!」

「ここ間違えないで!」

などの気持ちは、自然と芽生えてくると思いますので、

自分の話のポイントをはっきりと認識することを怠らないでください。

 

 

そのうえで、次にテクニックとしては、

伝えたい「ここ!」という部分だけを、

  • 少しゆっくり

  • 少し声を高め

  • 前や後ろに間(ま)をとって

表現します。

 

 

このテクニックについて、詳しくは

話の中で大事なポイントを確実に伝えるコツ

に書いていますので、ぜひ上記リンクからお読みください。

 

 

こうして、

「ここをしっかり伝えたいんだ!」というマインド(気持ち)と、

実際にその箇所を話の中で引き立たせるテクニック

を使って話していくことで、

的確に抑揚のついた”伝わる話”をすることができます。

 

 

さて、ここまでは前置きでして(笑)、

ここから、もう少し高度な話になります。

 

 

先ほど、自分が話している(今から話す)内容の中で、

聞き手に対して

「心に残ってほしいこと」

「聞き間違えないでほしいこと」

「話のポイント」

などを、自分の中で明確にすることが大切
だと書きましたが、


全く同じことを喋る場合でも、

話の流れによって、そのような”話の中で大事なポイント”が変わるのです。

 

 

例題をあげましょう。

 

『成田空港の昨年度の売上は、2500憶円を超えて、過去最高になりました。』

 

という、話の中の一文があったとします。

 

この一文の中で、

「なにを大事なポイントとして伝えなければいけないのか」

を考えていく時に、

話の内容流れが”肝”となるのです。

 

 

パターン1:成田空港の売上の推移を話している流れの時

成田空港の売上推移について、過去のデータから話しているような時。

『成田空港の2000年度の売上は・・・億円でした。・・・。

そして、2010年度の売上は・・・億円でした。・・・。

2015年度の売上は・・・億円でした。・・・。』

と、話しているのに続けて、

 

『成田空港の昨年度の売上は、2500憶円を超えて、過去最高になりました。』

 

と言う時、

どこを”話の中の大事なポイント”として、際立たせたらよいでしょうか?

 

 

ここでは、流れとしてずっと「成田空港」の「売上」のことを語っています。

 

かつ、似たような内容の中で、

「〇〇年度」という部分が、移り変わってきているわけです。

 

 

そうなると、聞いているほうは、

「今、いつの年度のことを説明しているのか」

が分かりづらくなってしまいます。

 

そこで、少なくとも『昨年度の』というキーワードを、

”間違えないでほしい”ポイントとして明確に伝えて、

成田空港の売上推移の中で

「今、いつの年度のことを説明しているのか」

をはっきりさせなければならないのです。

 

 

パターン2:色んな空港の昨年度の売上を話している流れの時

『関西空港の昨年度の売上は、〇〇億円で、・・・。・・・。

羽田空港の昨年度は、〇〇億円の売上で、・・・。・・・。』

と、話しているのに続けて

 

『成田空港の昨年度の売上は、2500憶円を超えて、過去最高になりました。』

 

と言う時、

どこを”話の中の大事なポイント”として、際立たせたらよいでしょうか?

 

 

話す言葉(文言)としては、パターン1と全く同じですが、

話の流れが違うので、

強調すべき部分も変わってくる
のです。

 

 

パターン2の流れとしては、「昨年度」の「売上」のことをずっと語っています。

 

かつ、「どこの空港の」という部分が、

流れの中で移り変わってきているわけです。

 

 

ですから、

「今、どこの空港のことを説明しているのか」

というポイントをしっかり届けるために、

少なくとも、『成田空港の』というキーワードは、

強調して、際立つように伝えなければなりません。

 

 

パターン3:成田空港の売上数値の話をしている流れの時

『成田空港の、売上目標としては、2300憶円を掲げていましたが、

2010年以降の売上は、2100憶程度にとどまり・・・。

・・・・・・。』


(あくまでも架空の内容です)


という話の流れに続いて

『成田空港の昨年度の売上は、2500憶円を超えて、過去最高になりました。』

と言う時はどうでしょうか。

 


ここでは、「売上数値」にポイントを置いて話している流れのため、

2500憶円を超えて』という部分は、強調して伝えるべきです。

 

 

パターン4:成田空港の過去の売上と比較して話している流れの時

『成田空港のこれまでの売上は、目標に届かず、その原因としては・・・。

ところが、昨年度は、・・・の要因もあって、旅行者が多く・・・。』

と、話しているのに続いて


『成田空港の昨年度の売上は、2500憶円を超えて、過去最高になりました。』

 

と言う流れの時には、

やはり、これまでの売上と比較して過去最高』になった!

という部分を強調して伝えていきたいところです。

 

 


このように、同じ文言であっても、

話の流れによって

“大事なポイント”・”際立たせたいキーワード”が変わる


ということを理解していただきたいです。

 

 

そして、今、自分が話している内容や流れの中では、

どこが重要」か、

どこを間違えないでほしい」のか、

明確にして、

それをしっかりと声で表現していくことが、的確に”伝える”ために大切なのです。

 

 

話し方の表現は奥深いので、

プレゼンテーション・セミナー・発表で、的確に”伝わる”ためのテクニックとマインド②

に続きます。

 

 

次回は、PowerPointなどの資料を表示する時と、しない時の

強調すべき表現の違いについてです。

 

上記リンクからどうぞ。