“明るい声”で話そうとして、”ただの高い声”になってしまっていませんか?【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

 

今回は、”声のトーン”について書いていこうと思います。

 

皆さんは、

家で独り言を言う時や、気を許した家族と話す時の声のトーンと、

仕事で電話に出たり、接客したりする時の声のトーンは、

違っていますか?

 

明らかに全然違う!と認識している方もいらっしゃるでしょうし、

あまり意識したことがない方もいらっしゃるでしょう。

 

 

多くの方が、外(仕事)では、いわゆる「よそゆきの声」になると思います。

(と同様に、言葉づかいも「よそゆき」になります)

 

そして、その切り替えは、

無意識
に行われていることが、ほとんどだと思います。

 

もちろん、私も変わります(笑)

 

 

では、よそゆきの声のトーンって、家にいる時の声と比べて何が違うでしょう?

 

家にいる時よりも、ちょっとテンションを上げて、

高いトーンになっていないでしょうか?

 

 

高いトーンで話すと、確かに「明るい声」に聞こえやすいです。

 

その声で、電話に出たり、接客をしたり、会話をしたりするのは、

良いのです。

(自分が疲れてツラくならなければ)

 

 

ですが、対応する人数が増えて、

「人前で話す時」は、どうでしょう。

 

電話や接客をする時よりも、

もっと声を出して、テンションを上げなければ!

という心理が働きます。

 

また、緊張から、どんどん”気”が上にあがって

“地に足がついていない”フワフワした気持ちになりがちです。

 

 

そうすると、ますます声のトーンが高くなって、

声が上ずってしまう
ことが少なくないんですね。

 

その高いトーンの声のまま

プレゼン・スピーチ・セミナー・発表などのように、長く話すとなると、

「話が伝わる」という観点からは、マイナスと言わざるを得ません。

 

 

なぜ、高いトーンの声で、人前で話すことが良くないのか、というと、

  1. 心地よく聞いていられる「響きの良い声」にならない

  2. 伝わる表現をつけづらい

からです。

1.心地よく聞いていられる「響きの良い声」にならない

高い声を出すとき、

何も発声訓練を受けていないと、

体の構造上、喉(口の奥)を狭くして出してしまうことが多いです。

 

つまり、高いトーンで話し続けることは、

喉を絞めたまま、口の中を狭くしたまま、

声を出し続ける
ということです。

 

これでは、良い響きの声になりません。



人によっては、

キンキン声になったり、

鼻に抜けるような弱々しい声になったりします。

 

例えば、カラオケで、

自分の音域よりも高い曲を歌ったら、どうなるでしょう?

 

声がかすれたり、ひっくり返ったりして、良い声では歌えませんよね。

 

それは、話す時も同じです。

 

自分のラクな音域よりも高いトーンで長く話していると、

自分も、喉が痛くなったり、必要以上に疲れたりしますし、

それを聞いている人も、耳障りに感じて、聞いていて疲れてしまいます

 

 

2.伝わる表現をつけづらい

人前で話す時に、内容や意図を伝えるため、

声の高さで表現をつけていくことがあります。

 

いわゆる「抑揚」をつけて話す、ということです。

 


言いたい言葉や、大事な言葉は、

高い声で言うと、際立って聞こえて、

強調する意図を表現できるんですね。

 

 

ですから、元々、高い声のトーンで話し続けていると、

強調したい時に、さらに声を高く表現しなければならなくなります。

 

どんどん声が上ずっていってしまうんですね。

 

 

またカラオケで例えますが、

自分の音域よりも高い曲を歌っているのに、

さらにサビでもっと高音が出てくる、

みたいな状況です。

 

せっかくのサビなのに、うまく歌えませんね(笑)

 

 

声の表現がつけづらい、ということは、

こちらの言いたいことが、効果的に伝わらない
、ということなのです。

 


 

このように、声を高くして作った「明るい声」は、

あいさつをしたり、会話をしたり、接客をしたりする際には、効果的なのですが、

人前で話す・説得力を持って説明や主張をする場面では、

長く使うには値しない声
になるの
です。

(人前で話す時も、あいさつ部分や、感情を入れたりする部分には、使えますよ。)

 

 

人前で、”心地よく伝わる声”かつ”明るい声”で話すには?

では、人前で長く話す時に、

明るい声で話すには、どうすればよいのでしょうか。

 

 

まずは、自分がラクに出せる声の音域で話すことです。

 

声が上ずっている時は、上半身や喉に力が入っていることが多いので、

リラックスを心がけましょう。

 

 

そして、高い声は、

言いたい言葉・大事な言葉を発する時のためにとっておいて、

基本のトーンは高くなりすぎないようにします。



話す内容に合わせて、

高い声と、低めの声を織り交ぜながら話していくことで、

生き生きと話している印象になります。

 

 

続いて、笑顔で頬の筋肉を引き上げて話すことです。


口角を上げていても、頬が上がっていなければ、明るい声になりません



本当に笑ったときのように、頬を引き上げることで、

口の中の形も変わって、明るい響きの声になります。


 

これで、長く聞いていられる明るい声になります。

 

高い声 = 明るい声 ではありません。



「明るい声」と人が認識するとき、実際の声の高さは関係なく、

声の響きが大切なのです。

 

 


 

明るい声で話そう!という時、

「声の高さ」だけで勝負しようとしている人が多いので、

今回のブログのテーマにしました。

 

聞いている側からすると、

「高いトーンの声」をずっと聞いているって、結構しんどいのです・・・。

 

 

本来は、落ち着いたトーンの声と、高いトーンの声を織り交ぜながら話すのが、上級者なのですが、

まずは、「人前」という緊張する場面でも、

高くしすぎないラクなトーンの声で、

かつ明るく話せるように、やってみてくださいね。

 

  

  

  

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