気楽な会話はできるのに、仕事できちんと話す時に言葉が出なくなる【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

 

今回のテーマは、よく聞くお悩みの一つです。

 

「親しい人と会話するのは好きなのに、

仕事や、ちゃんと話さなければならない場面では、

どう話せばいいか分からなくなって、言葉が出なくなる」

 

というものです。

 

 

とても気持ちは分かります。

 

つまり、

かしこまった場面では、普段の会話のように話せない

ということですよね。

 

 

誰しも、程度の大小はあれ、こういうことはあると思います。

 

 

言葉が出なくなる原因

仕事の場面や、人前で急に話すことになった時に、

言葉が出なくなる原因は、

もちろん緊張もあるでしょう。

 

 

緊張によって、頭が真っ白になって、

思考停止してしまうんですよね。

 

でも、それよりももっと大きな原因として、

“経験”が少ないことがあると思います。

 

しかも、“うまく話せた経験”です。

 

 

これがないままに、きちんと話そうとしても、

“言葉が出てこない”経験ばかりが積み上がって、

ますます自己イメージが低くなり、

緊張しやすくなる悪循環です。

 

 

また、かしこまった場面では、

言葉や文章を考えすぎてしまうこともあるでしょう。

 

 

気楽な会話であれば、感嘆詞や単語だけでも通じますし、

話の順序がぐちゃぐちゃでも、

とりあえず思いついたことから口に出せば、

会話のやりとりの中で伝わります。

 

 

会話では、話がちゃんとした”文章”になっていなくていいのですね。

 

 

でも、仕事や人前などで、しっかりと話さなければいけない場面では、

頭の中で”文章”を作って、

最後の「。」まで言い切らなければいけません・・・。

 

使う言葉も、

敬語だったり、業界用語だったり、丁寧語だったり、

気楽な会話とは程遠いほど難しいです・・・。

 

 

・・・と思い込んでいるのも原因かもしれません。

 

 

確かにその通りなのですが、

自分で”きちんと話す”ことのハードルを上げているんですね。

 

 

 

仕事や人前できちんと話せるようになるコツ

仕事などのかしこまった場面でも、きちんと話せるようになるためには、

まず、ご自身のハードルを下げることです。

 

 

言葉や表現を選びすぎず、

話の”文章”としての正しさや、きれいさにこだわらないことです。

 

 

頭にあることを、あれこれとこねくり回さずに、

素直に口に出せるようにしましょう。

 

 

そして、口に出した言葉を、

しっかりと「。」で終わらせられるように
、練習しましょう。

 

これは、普段の気楽な会話で、練習できることです。

 

 

例えば、家族に対して、今までは

『風邪薬買ってきたから!』

と言って終わっていたところを、

『風邪薬買ってきたから、いつもの薬箱に入れてるよ。』

と、ちゃんと最後の「。」まで言うように心がけるのです。

 

 

できるなら、”理由”や”前提”も併せて言ってみるようにしましょう。

 

『風邪薬が切れてたから、買ってきて薬箱に入れてるよ。』

『今日薬局で安売りしてたから、風邪薬を買ってきたよ。』

という風に、

話し始めたら、「。」まで言い切ることを癖づけましょう。


 

さらに、シンプルな話の構成にすることです。

 

お勧めしているのが、3段構成で話を組み立てる方法です。

 

  1. 概要
  2. 詳細
  3. まとめ

の3段階でまとめていきます。

 

そして、「1.概要」と「3.まとめ」は、

一文だけで短めに言い切ります。

 

「2.詳細」で、細かいことを話していきます。

 

 

例えば、上司へ業務報告をする場合

1.(概要)業務Aの進捗についてです。


 2.(詳細)昨日、先方から返事がありまして、現状の案のまま進めてよいとのことですので、

 早速、資料作成に取り掛かろうと思います。

 今週中には出来あがる予定です。


 3.(まとめ)でき次第、またご報告しますので、ご確認お願いします。』

 

このように、話の構成を意識して、

シンプルに話をまとめられるようになりましょう。

 

 

以下の記事もご参考になさってください。

会議や面接で意見を述べる時の3ステップ・テンプレート

 

 

これも、普段から自分で、

なにか一つのテーマで話を組み立ててみるなど、

練習しないと上達しません。

 

練習する時は、必ず声に出して話すようにしましょう。

 

 

頭でグルグル考えているだけではだめです。

 

何度も声に出して言ってみることで、やっと身になる、と思いましょう。

 

 

まとめ

言葉が出てこないものを、一朝一夕でスラスラ話せるようにはなりません。

 

普段、会話をする時の”気楽さ”のまま、

「。」まで言い切ることと、

言うべきことを3段構成に当てはめること

を練習してみましょう。

 

 

練習では、あれこれと考えず、

思いついたとおりにぱっと言ってみるのが良い
です。

 

ぱっと言葉に出すには、度胸も必要ですから。

 

 

始めはできなくても、

繰り返すうちに徐々に身につくのが実感できたら、

緊張するのも軽減されますよ。