人前でスラスラ話せることを”良し”としないで!【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

 

話すのが苦手な方は

「人前でもスラスラ話せるようになりたい」

と思っていらっしゃることが多いですよね。

 

 

気持ちはとても分かります。

 

ちょっと緊張した状態で

とっさに自分の言葉で話そうとすると

  • 言葉に詰まる

  • 言うべきことを忘れる

  • 文脈がおかしくなる

  • 話の道筋がそれる

などで

自分でも何を話しているのか分からなくなったりする

というお悩みをよく聞きます。

 

 

ですから、人前でもスラスラと言葉が出てきて

滞りなく話せるようになりたいと思いますよね。

 

 

自分の言葉では話せないからと

原稿をきっちり書いて、それを読む人もいらっしゃいます。

 

それは全く否定しないのですが

「原稿を書いて、何度か練習して読めば

スラスラ話せるので、そんなに問題ない

 

「原稿なしで、自分の言葉で喋らなきゃいけない時は

スラスラ話せないのでダメ

とは、思わないでいただきたいのです。

 

 

併せて

「スラスラ話せる」=「伝わるように話せている」

という認識も、間違っている
と気づいてください。

 

 

スラスラ話せてもダメなワケ

「スラスラ話せる」

を具体的に言うと、きっと

「言葉に詰まらず、滞りなく、キレイな文章で話せていること」

なのではないでしょうか。

 

イメージとして、アナウンサーのニュース読みに近い感じでしょうか。

 

 

でも、「言葉に詰まらない」ことも

「滞りなく話す」ことも

「キレイな文章で話す」ことも

実は、話が伝わるかどうか、とは関係のないことなんです。

 

 

つまり、スラスラ話せたからと言って

話が伝わっていないことも多々ある
ということです。

 

 

スラスラと話せていても

  • 聞き手にとって最適な「間(ま)」をとっていない

  • 話すスピードが速い

  • 抑揚が適切についていない

  • 声に感情が乗っていない

  • 話を効果的に組み立てられていない

ような場合には

決して伝わる話にはなりません。

 

 

「スラスラ話せる」ことは

聞き手にとっては特に良いことではなく、

残念ながら話す側の自己満足にすぎないのです。

 

(ちなみに、アナウンサーのニュース読みは

スラスラと話してはいますが、

抑揚・間・スピード・出来事を伝える声の変化など

適切に表現をつけています。念のため。)

 

 

つたない話し方が、必ずしもダメではない

反対に、

とっさに自分の言葉で、言葉に詰まりながら話したとしても

結果的に言いたいことが伝わることもあります。

 

 

自分の言葉で一生懸命話しているわけですから

そこには気持ちや意図が表現されやすくなる
んですね。

 

 

とつとつと話しても

キレイな文章にならなくても

話がきれいにまとまっていなくても

話す側の意図が伝わればよい
のです。

 

 

自分では、全然うまく話せなかった・・・と思うかもしれませんが

聞いている方としては

ただ原稿をスラスラと読まれているよりも、伝わってくる場合がある
ことを

ぜひ分かっていただきたいと思います。

 

 

まとめ

話すスキルをつけたいと思われている方は

「スラスラと話す」ことを目標にするのではなく

不器用でも伝わる話ができることを目指しましょう。

 

 

また、原稿をスラスラと読みながら話せたことを

ご自分の中で「合格」としないで
いただきたいのです。

 

 

魅力的にスラスラと話しているように見える人は

実は、話の中に

もっと大切な「話す目的」や「聞き手を想う気持ち」を持って

表現できています。

 

 

あんな風に話せるようになりたいな、と思える人がいたら

その人の話の中に

「スラスラ」以外の要素を見つけてみて下さい。