人前で話すのは緊張して苦手な人こそ、身につけるべきこととは【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室™」講師の砂川顕子です。
今回は
人前で話すのは緊張して苦手!という方に向けて
書きたいと思います。
私は、20年以上アナウンサーという仕事をやってきて
人前で話す経験は相対的に多いです。
それでもやっぱり、人前に立つのは緊張します。
もちろん、毎回環境が同じであれば
(同じ場所で、同じような進行スケジュールで話すのなら)
回数を重ねるごとに緊張はしなくなっていきますが、
初めての環境で話す場合には
何年やっても緊張するものです。
ですから、「緊張する」ということに関しては、
当たり前に受け入れているのですね。
そして、緊張したって問題なく話せることも分かっています。
でも、人前で話すことに慣れていなくて、苦手意識がある人は、
ことさら「緊張する」こと=「ダメなこと」
だと位置づける傾向があるようですし、
「緊張する」ことと、「うまく話せない」ことを
結び付けて考えてしまわれるようです。
これは
「緊張するのは当たり前だし、緊張しても問題なく話せますよ」
といくら言っても、
「はい、そうですか。それなら大丈夫です。」
と解決することは難しいと思いますので、
そういう人には、別のご提案をしたいのです。
それは、人前で話すのは緊張して苦手!という人こそ、
「伝わる」「伝える」ことに取り組んでいただきたい
ということです。
なぜなら、「伝わる」「伝える」ことに集中している人は、
緊張を忘れるからです。
緊張を克服するには、緊張にフォーカスしないこと
「人前では緊張してうまく話せないのを、どうにかしたい」
と思っていらっしゃる人に対して、
「緊張だけを取り除く」ことはハードルが高いと思っています。
そして、自分自身で「緊張」に焦点を当てている限りは、
「緊張」は消えてくれないのです。
「心と体」は不思議なもので、
自分で意識を向けたところが
自分の中で存在感を増してきます。
例えば、膝が痛い!と意識を向けると、
普段歩く時に”膝の動き”なんて全く気にかけてもいなかったのに
急に膝が気になってきますね。
自分の「好きだと思っているもの」を認識すると、
どんどんその「好きなもの」が目に入ってきたり
考えたりすると思います。
それと同じで、
「緊張するのをどうにかしたい」と思っている限りは
緊張するのですね。
たとえ、緊張していない場面だったとしても、
「あ、私はこういう場では緊張しやすいんだった!」
と思った瞬間、緊張してくるでしょう。
そこで、
人前で話す場面でフォーカスしていただきたいのが
「聞き手に伝わる話をする」ことです。
自分の中の「緊張」を気にするのではなく、
目の前にいる「聞き手」に意識を向けるのですね。
聞き手に意識を向けて「伝える」ことにフォーカスするとは
聞き手に意識を向けるということは、
自分が話したことに対して
聞き手がどう反応しているのかを、よく見るということです。
「聞き手の方をよく見るなんて、余計に緊張する」
という方もいらっしゃるかもしれませんが、
実は逆なのです。
緊張するのは、聞き手をよく見ないことによって
「見られていること」を感じるからです。
「見られている」という受け身姿勢ではなく、
「こっちが見る」に形勢を逆転させるイメージですね。
そして、聞き手をよく観察すると、
こちらが話すことに対して
反応してもらえているのが分かってきます。
もし、反応が薄いようであれば、
反応してもらえるように工夫しましょう。
聞き手に反応してもらえるために
聞き手に
「分かった」「納得した」「そう思う!」など
反応をしてもらうために身につけるべきことが、
話すテクニックです。
・聞き手に伝わりやすい声
・話す順番
・声の表現方法
などを工夫することで、
同じ内容のことを話しても
良い反応が返って来やすくなります。
つまり、聞き手の心をつかめるわけですね。
だからこそ、伝えるためのテクニックを
様々に身につけていただきたいのです。
「どうすれば伝わるのか」を一生懸命考えながら
聞き手の反応に集中している間は、
緊張なんて、忘れているでしょう。
まとめ
人前で話すのは緊張して、苦手意識がある人に
身につけていただきたいのは、
伝えるための”話すテクニック”です。
・声の表現の仕方
・話の組み立て方
・分かりやすい説明の仕方
などを身につけて、
「どう話そうか」と
ご自身であれこれ試せるようになることで、
緊張は消えます。
緊張している余裕さえないからです。
緊張しやすい人こそ、
「緊張しない方法」を習得しようとするのではなく、
伝わるテクニックを磨くことをおすすめします。
「伝わる話し方」は、
「緊張しないで話す」ことよりも
ハードルが低いと知りましょう。