話の中の”全部の言葉”をハッキリ滑舌良く言うのはダメ!?【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。
お仕事で話す時には、やっぱりハキハキと話して、
しっかりとしている、信頼感のある印象を持たれたいですよね。
特に、人前で発言する時などには、滑舌よく、はっきり発音できるように、と心がけて、
一つ一つの言葉を丁寧に発している方もいらっしゃると思います。
でも、そこで陥ってしまいやすいことが、
話の中の”全部の言葉”を、はっきり、ハキハキと発音しようとしてしまうことです。
「え?全部をはっきり発音するとダメなの!?」
と思われるでしょうか(笑)
元々滑舌が良い人や、滑舌よく発音することが完全に身についている人は、特に問題ないのですが、
「はっきり話そう!」と意識して、あえてハキハキ話している人は、
全部の言葉をはっきり発音してしまうのはおススメしません。
というのも、ちょっと不自然な話し方になって、言いたいことが伝わらなくなるからです。
今回の内容を、動画で端的にご覧になりたい方はどうぞ↓
では、例として、
『新商品の特長をご紹介します。
1つめは、耐久性に優れているという点です。』
と言う時を考えてみましょう。
これを、”全部の言葉”をはっきり発音してみます。
“全部の言葉”をはっきり発音
これだけ聞くと、特に問題なく、ハキハキ話している印象でしょうか。
でも、ちょっと堅い印象があったり、
話の中で、何が大事なのかが分かりにくくなりますよね。
全部がダイレクトに伝わってきてしまって、話のメリハリがないんですね。
ではこの話の中で、「しっかりと伝えなければいけない言葉は何か?」を考えてみます。
『新商品の特長をご紹介します。
1つめは、耐久性に優れているという点です。』
しっかりと伝えるべきことは、
- 「特長」
- 「1つめ」
- 「耐久性に優れている」
というワードではないでしょうか。
この伝えるべきワードだけをハッキリと発音して、
あとは少しテンポよくさらっと話してみた音声をお聞き下さい。
“伝えるべきワードだけ”をはっきり発音
『ご紹介します』
『という点です』
などの言葉は、とりたてて滑舌が良い印象はなく、さらっと発音していますが、
そうすることで、伝えるべきワードがより際立って聞こえてきたのがお分かりいただけますか?
このように、聞く側は、話を一字一句すべて聞いているわけではなくて、
話全体として「話している人が言いたいこと」を理解しようとしているのですね。
ですから、大事なワードさえ適切に伝われば、言いたいことが伝わるのです。
その伝えるべきワードを、話の中で確実に際立たせて届けるために、
それ以外の、特に重要ではない言葉は、あんまりハキハキと言いすぎないほうがいいのです。
滑舌が悪くならないように、言葉をはっきりと発音しなきゃ!と思って、気をつけて話している方は、
もう一歩進んで、「伝えるべきワード」と「それ以外」のメリハリがつくように話してみましょう。
もちろん、伝えるべきワードではないからといって、モゴモゴと発音するのはよくありませんが、
少し速めに発音しても問題ないでしょう。
その分、大事なワードは、はっきりゆっくり言ってみてくださいね。