プライベートで気楽に話す時と、ビジネスや人前で話す時との「切り替え」の注意点【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川です。
皆さんは、
- プライベートで、お友達や家族と、気軽に話すとき
- お仕事や人前で、しっかりと話す時
では、何か意識が切り替わっていますか?
「プライベートでの話し方は砕けすぎているので、
仕事ではしっかり見えるように、きちんと話そうとしている」
という方もいらっしゃれば、
「プライベートでも仕事でも、そこまで話し方は変わっていない」
という方もいらっしゃるでしょう。
また、ご自身では
「プライベートでも、仕事(人前)でも、変わっていないつもり」
とおっしゃっていても、
私から見ると、話し方もキャラクターも全然違う!という場合もあります。
ここで、何が問題かというと、
ビジネスや人前など、など少し改まった場であったり、
しっかり話さないといけない場面では、
堅くなりすぎて、普段のその人の魅力が引っ込んでしまうことが多い
ということです。
つまり、オン・オフの「オン」に切り替わることによって、
見えない鎧を着てしまい、
話し方から、その人の良い人柄や人間らしさが垣間見れなくなってしまうんですね。
小さくまとまってしまう、とでも言いましょうか。
ご本人としては、そちらの方が「ちゃんとしているから良い」と思っていても、
実は、第一印象で誤解されたり、
「どんな人なのかよく分からない」印象を与えたり、
逆に、全く印象に残らなかったり、
することがあるんです。
そこで、話す環境によって、オン・オフを切り替えるときに、気をつけたいことをお伝えします。
自分の変化に気づく
まず、「気楽な会話」と、「ビジネスや人前で話す時」とで、
- 意識的に切り替えていること
- 無意識に変わっていること
を自分で認知しましょう。
例えば
- 言葉づかい
- 声の大きさ
- 声の高さ
- テンション
- 姿勢
- 呼吸
- 心理
など、人によってさまざまに変化しているはずです。
ここで、一番変化に気づきやすいのが、
「言葉づかい」と「心理」
ではないでしょうか。
そして、「心理」が変わることで、自分では気づきにくいことも変化しているのです。
例えば、
- 肩や胸やのどに、微妙に力が入る
- 呼吸が浅くなる(息をあまり吸わなくなる)
などが多いですね。
無意識に、このような体の変化が起こることで、
声が弱々しくなったり、話に抑揚がなくなったりしてしまいます。
改まった場面で話すとき、
自分の心と体が、どう変化しているのか、気にしてみましょう。
そして、あえて意識的に「心理」や「姿勢」や「声の高さ」を切り替えている場合は、
それが、「本来の自分自身の良さ・魅力」を妨げてしまっていないか、まで考えてみましょう。
「心持ち」まで改まらない
ビジネスや人前など、改まった場面で話す時に、
- 緊張してうまく話せない
- 体に力が入る
- 声が弱くなる
- 抑揚がなくなる
タイプの方は、
なるべく、気楽に会話するときと同じ自分でいるように、心がけてみましょう。
つまり、「ON」「OFF」の切り替えの差を、あまりつけないようにするんですね。
改まった場面では、変えるのは、「言葉づかい」を少し丁寧にするだけにします。
あとは、気楽な会話の時と同じ自分で話してもよい!と自分に許可しましょう。
言葉づかいも、あまりに丁寧にしすぎると、普段の自分との乖離が激しくなります。
普段、自分が使っている言葉から離れすぎないように、
普段使わないような、堅い表現を使いすぎないようにしましょう。
丁寧に話そうという気持ちさえあれば、取り立てて”堅い言葉”を使う必要はないのです。
人前やビジネスの場面だからと、「気持ち」まで改まってしまわずに、
気を許した人たち2~3人に対して、気負わずにお話するような心持ちで、
言葉づかいだけを少し丁寧にお話しする感覚をつかめるといいですね。
「丁寧な言葉づかい」と、「改まる心理」を、自分の中で切り分けるのがポイントです。
普段の会話で語彙力を鍛えよう!
気楽な会話の心持ちのまま、丁寧な言葉づかいで話すだけ、と言っても、
普段の会話で、ほとんど”語彙力”を使っていない人は、苦労されることでしょう。
例えば、普段
『やばい』
『キレイ』
『すごい』
などの、抽象的な言葉ばかりを使って会話をしている人は、
改まった場面で、言葉が出てこなかったり、
普段使っていないような言葉を使おうとして、心がこもらなかったり自信がなかったり・・・
することもあると思います。
自覚がある方は、
普段の会話で、「やばい」「すごい」「キレイ」「おいしい」など口にした時がチャンスです!
そのような抽象的な言葉を口から発した後で、必ず
- 何が?
- どのように?
- どうして?
やばい(すごい)のか、具体的な言葉を付け足してお話しするように決めましょう。
普段、自分が使わないような言葉を、
ビジネスや改まった場面でいきなり使おうとするのは無謀です。
それでは、うまく話せなったり、堅くなって「あなたらしい魅力」が出なくて当然なんですね。
普段の会話から、1つの事象に対して、様々な言葉の表現を使って言い表すことができるようにしておくことが大切です。
話す語彙力は、本を読んだり、言葉の意味を調べたりするだけでは、なかなか効果的に伸ばすことが出来ません。
それよりも、すでに自分の中に持っている「言葉たち」を駆使して、
口に出して表現していくことが、一番の訓練法です。
人前で話すための”語彙力”を伸ばすには
話す語彙力~「すごい」から卒業しよう~
まとめ
このように、
「気楽な会話」と「ビジネスや人前で話す時」とで、
必要ないものまで切り替え過ぎていないか、を見直してみましょう。
基本的には、切り替えるのは「言葉づかい」を少し丁寧にすることだけです。
加えて、聞き手の数が多いのであれば、全員に話を届けるだけのエネルギーは必要になりますね。
でも、そこに「堅さ」や「改まった心理」や「ちゃんとしなきゃ!」などの想いは、いりません。
自分の「言葉の表現」に自信がないのであれば、
普段の会話から、たくさんの言葉を使って表現できるようにしておくことです。
改まった場面だけ、なんとかちゃんと振る舞って乗り切ろうとしないことが、
人前やビジネスでも魅力的に話せる秘訣です。