人前に出ると魅力が引っ込んでしまう【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。
今日は、「魅力」のお話をしたいと思います。
1対1で会話をする時や、
数人の仲間内で会話をする時には、
笑顔で生き生きとお話しされる方がいます。
抑揚もあって、言いたいことがよく分かりますし、
面白いエピソードを交えてお話しされて、聞いていて楽しいです。
親しみやすい人柄がよく出て、もっと会話していたくなるんですよね。
でも、その方が人前に立って話す時には、
急に声が小さくなったり、
棒読みになったりするんです。
普段、生き生きと話している時とは大違いで、
自信なさげな、取っつきにくそうな印象になってしまいます。
つまり、人前に立った瞬間、
普段の自分の魅力を無意識に閉じ込めてしまうんですね。
こういうタイプの方は、結構多いなぁと思っています。
そして、本当にもったいないなぁと思います。
当然、人前だと緊張するし、
きちんと話さなくてはならないし…
と色々と理由があるのは分かります。
ですが、人前でも魅力的な自分で話せるように、
次のことに留意してみていただきたいと思います。
- 目の前の聞き手に心を開いて、話しかける感覚を持つ
- 「自分」を出して良いと、自分で認める
- 「読む」のではなく「話す」ことを意識
1.目の前の聞き手に心を開いて、話しかける感覚を持つ
1対1で会話をする時、相手に伝えたいことがあったら、
一生懸命語りかけたり、話しかけたりしますよね。
またそんな時、
こちらが心を閉じて、相手との間に壁を作ってしまっては、
相手もこちらの言葉を素直に受け取ってくれないでしょう。
それは、相手が10人になっても、100人になっても変わりません。
人前で緊張しているからと、自分の世界に閉じこもらず、
まずこちらから、聞き手に対して心を開きましょう。
そして、「一人」に対して話すのと同様に、聞き手に語りかけましょう。
1対1で、目の前の「一人」に対して話す時に、どんな風にお話するでしょうか?
それを考えてください。
話し方の技術よりも、
普段の自分の表現で、気持ちを込めて話すことによって、
一番魅力が出ると思うのです。
2.「自分」を出して良いと、自分で認める
人前に立つと、とても完璧主義になってしまう方がいらっしゃいます。
そして、普段の”素の自分”を出さないよう、なんとか取り繕って、
隙を見せないように振る舞うことに一生懸命になってしまうのです。
でも、そんなガチガチに気を張っているあなたより、
普段のリラックスしているあなたの方が魅力的なのです(笑)
そのことに気付くのは難しいのかもしれませんが、認めてみましょう。
「自分自身」のまま、人前に立って良いのです。
「自分らしさ」を出して良いのです。
隙を見せない完璧な人より、
人間らしさが感じられる人の方が魅力的ですし、
聞き手は心を寄せてくれます。
もし緊張しているなら、
「緊張している」
と正直に言って、
今の自分をそのまま表現してしまう方が、
聞き手の目が温かくなることだってあるのです。
3.「読む」のではなく「話す」ことを意識
これは、原稿を書いて、本番で読む場合に、気を付けたいことです。
また、原稿はないけれど、
自分の頭の中で、きちんとした「文章」を作ろうとしてる場合も、同様です。
原稿を読んだり、頭の中で文章を考えようとすると、
読点「、」のところで都度、間(ま)を取りながら、
淡々と棒読みになってしまう人がいます。
まるで、小学校の時にさせられた本読みのように。
「読む」「文章を作る」のではなく、
自分の言葉として、聞き手に対して「お話し」しましょう。
もし事前に原稿を書くなら、
目の前の「一人」に対して話すイメージをしながら、
それを文字起こしする感覚が大切です。
「読んでいる」「文章を作っている」状態では、
その言葉には、血が通いません。
あなたの中から溢れてくる言葉として語りかけた時に、
言葉が生き生きとして、心が乗って、聞き手に届くのです。
魅力って、そんなに特別なものではないのです。
相手に心を開いて、気持ちを込めて話す人は、
その人らしさが表れます。
そして、それこそが魅力だと思うのです。
人前でも魅力が出るようになると、人生が変わるかもしれませんよ。