話すスピードが、”ゆっくり”だと嫌がられる場合と、”速い”と嫌がられる場合①【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

 

今回は、話す”スピード”について、書こうと思います。

 

というのも、

レッスン中に生徒さんに対して

「話すスピードが速くて、聞いていて内容が頭に入ってこない」

という指摘をしたら、

『ゆっくり喋る人にイライラするので、そうなりたくないと思ってしまう』

ということを言われたからです。

 

なるほどー、そういう心理もあるのかーと納得しました(笑)

 

 

皆さんも、聞き手の立場になった時に、

ゆっくりマイペースに喋られて

ちょっとイライラしたり、退屈になったりしたことが

あるのではないでしょうか。

 

 

反対に、

話している人のペースが速すぎて

理解が追い付かなかったり

なんとなくで聞き流してしまったりすることも

多々あると思います。

 

 

“話し方”の難しいところは、

いつも同じペースで話せば良いわけではない

ところですよね。

 

場面によって、

また、話の内容によって、

話すスピードを使い分けなければなりません。

 

 

そこで、

ゆっくり話すと嫌がられる時と

スピードが速いと嫌がられる時とは

それぞれどんな場面なのかを考えてみたいと思います。

 

ゆっくり話すと嫌がられる場合

ゆっくり話すことで

聞き手からちょっとイライラされたり

退屈がられたりする場合として考えられるのは、

 

  1. 一般的なあいさつや、世間話


  2. 聞き手が当たり前に理解できる(分かっている)こと


  3. 結論を後回しにした話


ではないでしょうか。

 

では、それぞれについて、例をあげてみましょう。

 

 

1.一般的なあいさつや、世間話

『本日は、お忙しいところお集りいただきまして、ありがとうございます。』

『暑い日が続いていますが、体調は崩されていないでしょうか?』

上記のような

ごあいさつや、世間話に近い話題を話す時には、

ゆっくりとお話していては、退屈される可能性があります。

 

特に、話の本題に入る前に、ちょっとした”つかみ”として

近況などの他愛もない話をする場面では、

ゆっくりのペースで話してしまうと、聞き手の心をつかむことさえできません。

 

 

ごあいさつや、ちょっとした余談などは、

明るくリズムよく話すのが良いでしょう。

 

 

 

2.聞き手が当たり前に理解できる(分かっている)こと

聞き手が当たり前に理解できること・分かっていることは、

聞き手の属性によって変わりますよね。

 

例えば、

『昨年、特許申請していました〇〇の技術が、無事申請が通りましたので、

△△は、この特許技術を使った製品第一号となりました。』

上記のような話をする時に、

聞き手が、特許技術や製品について全く詳しくなかったり

特許申請していたことを知らない人であれば

ゆっくりと説明しなければ話についていけませんが、

 

社内の人間で、製品や特許申請についての過程を知っているのであれば

“当たり前に理解できる報告事項”となります。

 

 

聞き手にとって

ゆっくりと順序立てて説明しなくても理解できる事柄を

ヘンにゆっくりと話してしまうと、

イライラさせたり

もったいぶっているような印象を与えてしまうかもしれません。

 

 

聞き手の理解度に合わせて、話のスピードを変えることが必要です。

 

 

 

3.結論を後回しにした話

最後は、話の組み立て方の問題なのですが、

話の結論を先に言わずに

その根拠やエピソードを先に話してしまう場合です。

 

 

聞き手がまず「結論を聞きたい」と思っている場面では、

その前段階の”話”をゆっくりマイペースにされると

イライラしたり、聞き流したくなったりする可能性があります。

 

『私としては、朝の通勤ラッシュでかなりのストレスを感じて、

朝からムダなエネルギーを使ってしまいますし、

会社に到着した時点で、疲れてしまって、


仕事のモチベーションが落ちることも否めませんので、

フレックス勤務には賛成です。』

上記のように話す時、

結論である

『フレックス勤務には賛成です』

の前に、その理由を長めに述べています。

 

 

その”理由の部分”を、ゆっくり話してしまうと、

「賛成か反対か、という結論を聞きたい」

と思っている聞き手をイライラさせかねず、

“理由”については聞き流されてしまうかもしれません。

 

 

逆に、

先に結論を言ってから、後から”その理由”をゆっくり話すと、

しっかりと話を聞いてもらえる可能性が高くなるのです。

 

 


 

このように

ゆっくりマイペースに話すことで、嫌がられる場合とは

話す内容に加えて、聞き手の属性や、話の順番によるところもあるのです。

 

無意識にゆっくりと話してしまって、聞き手を苛立たせていないか、

ご自身の”話すスピード”も

場面によって気にかけてみてくださいね。

 

 

さて、次回は引き続き

話すスピードが速くて嫌がられる場合について書いていこうと思います。

 

話すスピードが、”ゆっくり”だと嫌がられる場合と、”速い”と嫌がられる場合②

  

  

  

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