やっぱり気になる!公共の場での間違った敬語【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室™」講師の砂川顕子です。
以前、間違った敬語についての記事を書きました。
そして、最近では、
・ドラマの脚本
・駅などのアナウンス
・お店の張り紙などでも
間違った敬語が濫用されているんですよね。
以前よりも、どんどんひどく(?)なっている印象です。
このままいくと、
“間違った敬語”ではなくなる可能性もありますね。
(一般的に広く使われているので言語として正しい、となる)
個人的には、気持ち悪くて仕方がないのですが(笑)
学校などでも、正しい敬語を習わなかったり、
社員教育なども、やらないのかもしれません。
100歩譲って、ドラマの脚本は
今の世相を反映しているという解釈をすればいいのかもしれまんせんが、
やはり、駅などの公共のアナウンスで間違った敬語を使うのは
看過できないですね。
とはいえ、「間違ってる」と直接指摘することはありませんが、
機会があれば言いたくなります(笑)
話し方を気にかけているかたには
そのまま聞きかじって使っていただきたくないので、
私が公共の場で聞いた”間違った敬語”をご紹介します。
「ご利用できます」
駅などのアナウンスや、張り紙などでも見かけるのが、
『朝9時からご利用できます』
『どなたでもご利用できます』
などです。
一見、間違ってなさそうですが、
正確には、間違った敬語です。
「ご(お)〇〇できる」は、自分の行動に対して使う、謙譲表現です。
『ご提供できます』
『お教えできます』
と、自分が言う時には間違っていないのですが、
相手(お客様)の行動である「利用する」に使うのは
おかしいんですね。
正しくは、
「利用する」の尊敬表現である「ご利用になる」に
可能表現の「~れる」をつけて
『ご利用になれます』
です。
もう少し丁寧に言うと(可能表現のニュアンスは薄れますが)
『ご利用いただけます』
でしょうか。
「ご利用される際は」
これも、駅やお店の張り紙・ポスターなどで、よく見ます。
『ご利用される際は、〇〇してください。』
という文言ですね。
これは、
「利用する」の謙譲表現「ご利用する」(自分の行動)に対して
尊敬表現の「~れる・られる」をつけたものですね。
謙譲表現と尊敬表現が混在しているパターンです。
尊敬表現として言うなら、正しくは、
『ご利用になる際は、』
『利用される際は、』
ですね。
敬語、ひいては日本語は、
本当に難しいとつくづく思います。
敬語表現も、
気にしていない人は、全く気にしていない(知識がない?)ので、
公共の場でも間違った敬語がバンバン使われていますね。
でも、正しい使い方を知っている人は、
やっぱり私のように引っかかると思うのです。
特にビジネスでは、
誰からも違和感を持たれない表現を使いたいものです。