早口なのは、性格のせいじゃないかも【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室™」講師の砂川顕子です。
今回は、早口について書いていきます。
他人から指摘されたり、
自分でも自覚されていることが多いのが「早口」ですね。
また、レッスンで話した後に、
「早口じゃなかったですか?」
と気にされる方も多いです。
話し方の癖として、気づきやすいところですよね。
早口の人は、
- せっかち
- 焦りやすい
という”性格”に原因があると、漠然と思われるのではないでしょうか。
確かにそのような面も、あるにはあるのですが、
そうじゃない場合も多々あると
多くの人の話し方を見て思っています。
また、仮に”性格”に一因があったとしても、
それを直そうとするのはなかなか難しいですよね。
そこで、”性格”に起因する以外の早口の原因と、
“性格”を変えること以外の早口の改善法をお伝えしたいと思います。
今回の内容を動画でご覧になる場合はどうぞ↓
そもそも、早口とは
まず、「早口」と感じられる場合は、2パターンあります。
- 一音一音が短い(発音のスピードが速い)
- 話の間(ま)がなく、次々に話を進める
この2つの話し方の癖が、単独で、または混在している時に、
話を聞いていて「早い!」と感じてしまいます。
ご自身が、どちらに(または両方)該当するのか、分析してみましょう。
過去記事にも詳しく書いています。
早口を直そう!
1.一音一音が短い(発音のスピードが速い)原因と解決法
一音一音を発音するスピードが速くなると、
言葉が聞きとれなかったり、滑舌が悪く聞こえたりする弊害があります。
発音のスピードが速くなってしまう原因は、
- 呼吸が浅い
- 口の中が狭い
ことが考えられます。
言葉をよく噛んでしまう人も、
発音のスピードが速すぎるために、口の動きがついていかないことが原因で
起こってしまうことがありますね。
浅い・弱い呼吸で話すと、口の中があまり動かなくて、
一音一音を雑に発音してしまいがちです。
また、声を出す時に、息をすぐに使い切ってしまうので、
その間に性急に言い終わろうとして、速くなるんですね。
解決法として、まず、
意識的に息を吸ってから、声を出すようにしましょう。
息を吸う時には、
鼻から、上に向かってツーンと吸うのではなく、
口の中を開いて
喉のほうへ(鼻から下に向かって)空気を送り込むイメージで吸いましょう。
息を吸うことで、胴体が丸く膨らむイメージをするのも良いでしょう。
そして、声を出す時には、
吸った息を、口の中から
太くまっすぐ出ていくように吐いてみましょう。
そうすることで、必然的に口の中の空間も広がって、動かしやすくなり、
拙速に発音すること自体が、できなくなります。
2.話の間(ま)がなく、次々に話を進める原因と解決法
言葉の発音自体は速くはないけれど、
間(ま)を取らずに話してしまうことで早口に聞こえる場合の原因は、
- 呼吸が浅い
- 聞き手の反応を認知できていない
ことが考えられます。
まず、物理的に
呼吸が浅ければ、息つぎの時間も短いです。
そうなると、話の区切りのところで、ごく短時間で息を吸って、
すぐに次の言葉を発してしまいます。
聞き手からすると、
情報を次々と与えられて、理解が追い付かないんですね。
区切りの息つぎでも、前述のように
意識的に息をたっぷりと吸うことで
必然的に間(ま)を取ることができます。
また、こうしてゆったりとした呼吸をすることで
気持ちが落ち着いたり、頭の中が整理されやすくなって、
焦って次々と話してしまうのを防ぐ効果もあります。
次に、話している時の意識の持ち方として、
「聞き手の反応」を見たり、期待したりすることを心がけましょう。
「自分が」どう話そうか、何を話そうか・・
ということに100%集中するのではなく、
『ここで、あいづちを打ってほしい』
『ここで、なるほどーと納得してほしい』
など、聞き手の反応を期待しながら話してみるのも良いでしょう。
プレゼン・スピーチ・説明など、こちらが一方的に話すような場面でも、
聞き手との”対話”を楽しむつもりで話すことで、
聞きやすい間(ま)を取れるようになります。
聞き手は、ただただ話を聞いているだけではありません。
頭の中であいづちを打ったり
無意識下で短い返答をくれたりしていますから、
自分のことだけに必死にならずに
ちゃんとそれを認知することが大切です。
「話」は、自分のためにしているのではなく、
聞き手のためにするものなんですね。
自分から発する言葉も、聞き手のためのものですから、
早口になって、それをぞんざいに発音したり
次々と投げかけたりすることは失礼ですよね。
聞き手のもとへ、言葉や内容を丁寧に届けようとしながら、
上記のような解決法を試してみてくださいね。