人前で話す時のあがり症の症状と対策【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

 

今日は、あがり症の方が、

人前で話さなければならない時によく出る症状と、

その対策について書きたいと思います。

 

人前に出て、話し始める前に試していただきたいことは、

人前で緊張せずに話すために本番前に試したいこと

に書いていますので、先に、上記URLからお読みいただくことをお勧めします。



さて、人前に出て緊張した時、

心臓がドキドキしたり、汗が出たりする程度であれば、

強いストレスがかかってしんどかった!で済むのですが、

それ以上に、看過できない症状がでてしまう人がいます。

 

「症状」というと病気のように聞こえますが、

あくまでも「声と話し方に関する症状」です。

 

人前で話す時に、あがって、以下のような症状が出る方は、

対策をお伝えしますので、お試しください。

 

  1. 声が出づらい、特に第一声が出なくなってしまう

  2. 声が震えてしまう、声が裏返ってしまう

  3. 頭が真っ白になって、言葉が出てこない

  4. よく噛んでしまう

1.声が出づらい、特に第一声が出なくなってしまう

「話し始めに、声が全然出ない」

「声がちゃんと出るかどうか心配で、余計緊張してしまう」

というお話をお聞きします。

 

これは、緊張している時に限らず、

誰とも話さずに何時間も黙々と作業をしていた時に、

突然話しかけられて返事をしようとしても、

声が出ないことってありますよね。

 

 

声を出す際の体の動きとして、息が声帯を通る時に、

声帯が閉じる(くっつく)ことで、「音」に変わるのですが、

  • 声帯がうまく動かない(閉じない)
  • 呼吸が浅くなっているせいで、声帯を動かすほどの息の勢いがない

などの原因が考えられると思います。

(そのほか、いつの間にか痰がからんでいて声が出ない、などもあると思いますが、ここでは割愛します)

 

いずれも、体中が固まってしまっているからこそ出る症状と言えます。

 

対策としては、

まず本番前に、軽いストレッチや、腹式呼吸での深呼吸をしましょう。

 

近くに人がいるのであれば、

本番前にその人たちと「普通に会話しておく」こともよいでしょう。

 

その時も、小さな声でよいので、腹式呼吸で会話をするように心がけてください。

 

 

そして、第一声を出す時には、腹式呼吸でよく息を吸った後、

腹筋を使ってその息を押し出しながら
、声を出しましょう。

 


この時、意識するのは「丹田」(腹筋で力を入れた辺り)だけにします。

 

喉や顎や口周りに、意識がいかないように注意しましょう。

 

この練習については、

よく通る声になるためのコツと練習法

 

腹式呼吸については、

話す時に必要な腹式呼吸についてまとめ

に書いていますので、

上記URLからお読みいただき、参考になさってください。

 

 

2.声が震えてしまう、声が裏返ってしまう

声が震えるのは、話す時の息の勢いが弱いので、

緊張による体の震えに、声まで引きずられてしまうのです。

 

声が裏返るのも、息を吐く勢いがないことに加え、緊張により

「気」が上がって声も上ずってしまうのと、

うまく声帯が動かない
のが原因でしょう。

 

この対策として登場するのも、腹式呼吸です。

 

お気づきの方も多いと思いますが、

腹式呼吸で話すことを正しくマスターすると、

とてもつなくメリットが大きいのです。

 

言い換えれば、本来、きちんと話すには腹式呼吸を使うべき、なのです。

 

 

腹式呼吸でたくさんの息を吸って、

その息を腹筋でコントロールしながら、肺から押し出して話すことで、

声に太さと安定感が出ます。

 

そのため、緊張による震えに、声まで引きずられることがなくなります。

 

 

また、緊張すると声が上ずりやすいので、

少し低めのトーンを意識してみましょう。

 

これも、腹筋を使って話すことで、丹田辺りを意識するので

「気」が下がり、声が上ずりにくくなります。

 

十分な息を使って声帯を動かすことにもなるので、声の裏返り対策になるのです。

 

 

3.頭が真っ白になって、言葉が出てこない

私は、たまにおかしな緊張の仕方をすると、この症状が出るタイプです(笑)

 

自分でそれが分かっているので、私は事前に対策を取ります。

 

それは、

「冒頭の3分間に話す内容は、しっかり内容を固めて練習する」

ことです。

 

私の場合、最初の3分を乗り切ることさえできれば、

いつもの自分に戻れることも分かっているからです。

 

 

私は、1時間くらい話すことを想定しての「最初の3分」なのですが、

話す時間が短い場合でも、

最初の1~3分くらいは、しっかりと話す内容を固めておきましょう。

 

話し始めの内容なので、

自己紹介であったり、決められた説明であったりと、

アドリブ的に話す必要性は低いと思います。

 

そして、内容を固めたら、

本番と同じように、前に人がいることを意識しながら、

きちんと声に出して練習
しましょう。

 

声に出して練習しないと、あまり意味がないと思ってください。

 

そうすることで、本番では体が覚えていてくれます。

 

よく練習したことを、そのままやればよいと思えて、

気負うこともなくなります。

 

さらに、本番で話し始めた後は、聞いている人をよく見てください。

 

「自分の言っていることが伝わっているかな」

「もっとゆっくり話したほうがいいかな」

など、聞いている人に意識を向けることが大切です。

 

聞いている人の側に意識を移すことで、

自分が何を話すか」ではなく、

目の前の人たちのために何を話せばよいのか」という思考に変わり


必要な言葉が浮かびやすくなります。

 

 

4.よく噛んでしまう

緊張してよく噛んでしまう原因は、

  • 緊張により舌や顎が固まって動きが悪くなっている

  • 話すことをあれこれと考えて追い詰められているので、
    言おうとしていることがうまく体(舌や口)に伝わらない

  • 緊張で早口になり、舌の動きが付いてこられない

などが考えられます。

 

この対策としては、上記1.~3.の対策のミックスで行えます!

 

まず、腹式呼吸で、お腹(丹田)に意識を落とすことで、

口・顎・舌など、首から上の力が抜けやすくなり、舌も回りやすくなります。

 

また、話し始めの内容をしっかりと固めて、練習しておくことで、

本番でも練習どおりのことを話せばよいので、

何を話そうかと追い詰められることもありません

 

 

そして、一番大事なのが、

しっかりと意識を「聞いている人」側に持っていくことです。

 

自分が何を話そうか」と思うと、

追い詰められてしどろもどろになったり、早口になったりして、

噛みやすくなってしまう
のです。

 

 

聞いている人に意識を向けることで、

  • 「どう話せば分かってもらえるかな」
  • 「聞いている人の理解のペースに合わせて話そう」
  • 「後ろの人まで届くように、通る声で話そう」

などと思えるようになります。

 

すると、自然と噛むことが少なくなるはずです。

 

話す内容がきちんと伝われば、

多少噛んだところで、自分も聞き手も全く気にとめなくなります。

 


いかがでしたでしょうか。



私の経験も交えて対策をお伝えしましたが、

皆さんにも効果的なことが多いと思いますので、お試しください。

  

  

  

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