話の順序として、”理由”を先に言う場合と、後から言う場合②【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。
今回も、前回に引き続いて、
話す時に”理由”を先に言う時と、後から言う時の違い
について書いていきます。
前回記事をまだ読まれていない方は、先に下記リンクからどうぞ。
前回の内容は、プレゼンなどで”説明”をする場面のことでしたが、
今回は、自分の意見を述べたり、
報告をする場面での”話”について考えてみます。
例として、以下の文を提示します。
- 『やはり、グループの垣根を超えた意見交換が活発になると思いますので、
オフィスのフリーアドレスには賛成です。』 - 『私は、オフィスのフリーアドレスには賛成です。
グループの垣根を超えた、活発な意見交換ができるようになると思うからです。』
上記の1.は、理由を先に言って、後から結論を言っています。
対して2.は、先に結論を言ってから、後で理由を述べています。
文字で見ると、同様の意味でしかありませんが、
上記の2つを”話”として聞いた時、どんな違いがあるでしょう?
『オフィスのフリーアドレスには賛成か?反対か?』
まず、
『オフィスのフリーアドレスには賛成か?反対か?』
というお題に対して、意見を述べる場合を想定しましょう。
ここで、理由を先に言ってしまうと・・・
『やはり、グループの垣根を超えた意見交換が活発になると思いますので、
オフィスのフリーアドレスには賛成です。』
これでは、結論(『賛成です』)を後回しにしているため、
聞き手は、結論までの間、
求めている答えが返って来ないように感じてしまいます。
そうすると、聞き手は違和感のあるまま話を聞くことになり、
『グループの垣根を超えた意見交換が活発になる(理由)』が伝わらなかったり、
聞き手をイライラさせてしまう可能性があります。
このように、「賛成か・反対か」というような、
ズバリの意見を言うべき場面では、
「結論を先に・理由を後から」にするのがよいでしょう。
『私は、オフィスのフリーアドレスには賛成です。
グループの垣根を超えた、活発な意見交換ができるようになると思うからです。』
それによって、聞き手は先に結論を聞いて、
頭を整理したうえで、
落ち着いて”理由”を聞くことができるので、
“結論”・“理由”ともにしっかりと伝わって、
説得力のある話になる効果があります。
『オフィスをフリーアドレスにすることに対して、意見は?』
では続いて、
『オフィスをフリーアドレスにすることに対して、なにか意見はありますか?』
というお題に対して、
私見を述べる場面を想定しましょう。
『私は、オフィスのフリーアドレスには賛成です。
グループの垣根を超えた、活発な意見交換ができるようになると思うからです。』
上記のように、結論を先に言っても悪くはないのですが、この場合、
聞き手の頭には、
『賛成です』
が”あなたの意見”として一番残るのではないでしょうか。
最初に言い切った結論は、強調されて印象に残りやすいのです。
ここで自分の意見として一番言いたいのは、
『グループの垣根を超えた、活発な意見交換ができるようになると思うから(理由)』
という”実施された場合のメリット”でしょうから、
“理由”を先に言うほうが、ベターでしょう。
『やはり、グループの垣根を超えた意見交換が活発になると思いますので、
オフィスのフリーアドレスには賛成です。』
まとめ
このように、自分の意見を述べる場合には、
何を問われているのか?
聞き手は何を求めているのか?
によって、
理由を先に言うか、後から言うかの効果が違ってきます。
そして、問われていること(求められていること)を先に言うほうが、
聞き手からしたら分かりやすい話になります。
これは、報告をする場面でも同じでしょう。
仕事で自分の意見を述べたり、報告をしたりする際には、
分かりやすく簡潔明瞭な話が求められますから、
興味をひいたり行動を促したりすることが必要なプレゼンとは、
少し表現方法が違ってくるのです。
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