話が聞きづらくなる原因の一つ、言葉の”なめらかさ”【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室™」講師の砂川顕子です。

 

話を聞いていて、

「なんだか聞きづらいなー」

と感じてしまう人がいますよね。

 

聞きづらい話は、

聞く側は、内容を把握するために

ムダに集中力を使わなければいけませんから、

ストレスを感じて、聞き続けることが嫌になります。

 

できることなら、聞き流してしまいたいと思うでしょう。

 

 

話が聞きづらくなる原因は、

「声そのもの」であったり

「滑舌」の問題であったり、

はたまた「話の順序」

「一文の長さ」の問題など様々なのですが、

言葉の”なめらかさ”も一因としてあるのですね。

 

ここで言う”なめらかさ”とは、

「言葉がスラスラと出てきて、流ちょうに話すこと」とは

ちょっと違います

 

話の中の「言葉と言葉」や

言葉を構成する「一音一音」が、

なめらかにつながっているということです。

 

これは、発音や発声の問題です。

 

そして、

「言葉がなめらかではない話し方」をしている人が

たくさんいらっしゃる印象です。

 

 

では例として、 

『最近は、インターネットで食料品を買う人が増えているそうです。』

と言う時を考えてみましょう。

 

 

「言葉と言葉」がなめらかにつながっていない場合

まず、

言葉と言葉が、なめらかにつながっていないと、

聞きづらい・分かりづらい話になってしまいます。

 

『最近は()インターネットで()食料品を()買う人が()増えている()そうです。』

 

上記の()の箇所で

わずかな間(ま)をあけて話してしまうと、

話がブチブチと途切れて、内容が伝わりづらくなります。

 

 

特によく聞くのが、

 

『最近は↑()インターネットで↑()食料品を↑()買う人が↑()増えている↑()そうです。』

 

のように、

間(ま)をあける直前のだけ

声を高く上げて話す人です。

 

間(ま)の直前だけ声が上がることで、

一層、ブチブチと話が途切れている印象になってしまいます。

 

音声例:「言葉と言葉」がなめらかではない

※ミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください

 

これは、

次の言葉が出てこないから間(ま)があいてしまうのではなくて、

それが「自分が言いやすいリズム」になってしまっているようです。

 

また、浅い呼吸が癖になっているために

このリズムが話しやすいと感じてしまうこともあるでしょう。

 

 

自分の言いやすさよりも、

聞き手にとっての「聞きやすさ」を優先しましょう。

 

 

そこで、

意味がつながっている”言葉のまとまり”は

なめらかにつなげて言えるようになると、

聞きやすくなるだけでなく、

内容の伝わり方が格段に違ってきます

 

上記の例だと、

『インターネットで食料品を買う人が』

『増えているそうです。』

が、それぞれ

意味のつながった”言葉のまとまり”ですね。

 

ですから最低限、まとまりの中では

言葉をなめらかにつなげて話す必要があります。

 

 

「一音一音」がなめらかにつながっていない場合

もう一つ、話が聞きづらくなる原因として、

「言葉」単位ではなく、

「言葉の中の一音一音」がなめらかではないことがあります。

 

これは、

そのような発音の仕方が癖になっている場合もあれば、

仕事や人前などで、いつもよりハッキリと発音しようとして

そうなっている場合もあるようです。

 

一音一音がなめらかではないと、

いわば、機械音声に近い話し方になってしまうんですね。

 

 

『さ・い・き・ん・は・イ・ン・ター・ネッ・ト・で・しょ・く・りょ・う・ひ・ん・を』

のように、

ここまで毎音途切れるわけではなくても、

ところどころ、言葉の途中で途切れてしまって

聞きづらくなるんですね。

 

音声例:「一音一音」がなめらかではない

※ミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください。

  

言葉がなめらかで聞きやすくなるテクニック

「言葉と言葉」がなめらかでないことと

「一音一音」がなめらかでないことのいずれも、

話す時の息の使い方を変えることで

改善しやすくなります。

 

話す時には、

息の流れの中に、言葉が乗っています。

 

ですから、

吐く息を、途切れなく流すようにして声を出すことで、

言葉にもなめらかさが出るのですね。

 

話す時に、息が口からまっすぐに流れていって、

そこに一音一音が乗っていくイメージをしてみましょう。

 

 

 

さらに、腹式呼吸で話せるようになると、

一層言葉もなめらかになって、聞きやすくなります。

 

腹式呼吸・腹式発声については、下記のリンクより過去記事をご覧ください。

 

伝わる話し方の基本!「話す時の呼吸」を身につける練習法

腹式呼吸・腹式発声を練習する多くの人が、出来ていないこととは?

 

 

ただし、これは単なる

「なめらかになりやすいテクニック」でしかありません。

 

一番忘れてはならないのは、

「言葉の意味」をしっかりと聞き手へ届けることです。

 

日本語を発しさえすれば、相手が言葉の意味を理解してくれる

という考えではなく、

話す側が、その意味を伝えようとして発音しましょう。

 

それだけで、言葉がなめらかになる部分もあるのです。

 

話が伝わらない最大の原因とは?

 

音声例:言葉がなめらかにつながっている

※ミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください。

  


 

言葉がなめらかにつながらないために

話が聞き取りにくくなっていることは、

自分では気づきにくい部分ですし

他人からもなかなか指摘されないことです。

 

自分のお話を、録音して聞いてみられるのが良いでしょう。

 

 

聞き取りづらい話だと思われないために、

 

  • 「言葉の意味」を考えて、聞き手へ届けようとすること

  • 吐く息がまっすぐ流れていくように話すこと

をお試しください。