腹式呼吸・腹式発声を練習する多くの人が、出来ていないこととは?【大阪/マンツーマン話し方教室】
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川です。
今回は、腹式呼吸・腹式発声について、少し掘り下げて書いていこうと思います。
通る声や、よい響きの声で話すためには、腹式発声で声を出すのが一番です。
気軽な会話だけなら、腹式発声する必要性は低いのですが、
プレゼンやスピーチなど、人前で話す場面や、
顧客に対しての商品説明、会議での発言など、仕事でしっかりと話さなければならない場面では、
腹式発声をおすすめします。
また、オンライン会議や、マスクをしながら話す場面でも、言葉をしっかりと届けるために、腹式発声が良いです。
腹式発声は、聞き取りやすい良い声で話せるだけでなく、
- 言葉がはっきりと聞こえるようになる
- 声の表現をつけやすくなる
- 緊張が緩和される
など、様々なメリットがあるんですね。
腹式呼吸・腹式発声のメリットや練習法については、過去記事で書いていますので、
以下のリンクよりお読みください。
話す時に必要な腹式呼吸についてまとめ
伝わる話し方の基本!「話す時の呼吸」を身につける練習法
さて、腹式呼吸・腹式発声をすること自体は、そんなに難しくありません。
私たちは、普段、寝ている時やリラックスしている時は、腹式呼吸を自然としているわけですから、
体をリラックスした状態で、声を前へ飛ばすように出せば、自然と腹式発声になるんですね。
ここまでは、多くの人が出来ることなんです。
ですが、腹式発声の強みを生かすためには、「長い息」で話せなければ、意味がありません。
腹式発声を練習して、出来るようになったと思っても、「長い息」を使えていない方が多いのですね。
「長い息」を使えていないとは?
これまで、腹式発声で話をしてこなかった人は、浅い呼吸で、息継ぎをたくさん入れながらお話をしていたはずです。
浅い呼吸の息継ぎは、ご本人も無自覚のうちに、ごくわずかな息を体が勝手に吸っています。
傍から見ても、息継ぎをしたとは分からないほど、なんですね。
その頻繁な息継ぎが、体に染みついているのです。
ですから、短い言葉であれば、腹式発声で、良く通る声で言うことができるけれど、
長く話すとなると、体が勝手にすぐに息継ぎをしてしまって、
話しているうちに、どんどん浅い呼吸に逆戻りしていくんですね。
そうすると、話し始めの言葉だけ、良い声が出て、
その後、どんどん声が弱くなっていったり、声の表現をつけられないままだったりするのです。
「長い息」を使えていないというのは、せっかく腹式呼吸で吸った息を、話すために有効に使えていない、ということです。
まずは、自分の息継ぎを自覚しよう
話している時の息継ぎは、これまで無意識に行なっていたことが多いと思います。
まずは、自分が話しながら、いつ、どのタイミングで息継ぎをしているのか、観察してみましょう。
ひどい人は、文節ごとに細かく息継ぎを入れています。
例えば、
『こちらは(息継ぎ)当社の(息継ぎ)えー(息継ぎ)オリジナルの(息継ぎ)商品でして(息継ぎ)・・・』
のような状態です。
そんなに切って喋る人なかなかいないよー!と思われるでしょうか?
それが、結構いらっしゃるんですね。
ごく少ない息を、瞬間的に吸っているので、話を”切って喋って”いる感覚はあまりないかもしれません。
そうすると、話し始めの『こちらは 当社の』ぐらいまでは、練習した通りに腹式発声で言える気がするけれど、
その後は、声の響きも悪くなって、説明も分かりにくくなってしまうんですね。
ご自身の細かい息継ぎに気づかれると、自分で驚かれる人も多いのです。
意味のまとまった”塊”は、なるべく一息で
ご自身の息継ぎを、意識下に置くことができたら、
話の中で意味がまとまっている部分は、一息で話せるようにやってみましょう。
例えば先ほどと同じ例だと、
『こちらは(息継ぎ)当社のオリジナルの商品でして(息継ぎ)・・・』
のように、最低限「当社のオリジナルの商品」という、修飾語も含めたひと塊の言葉は、
息継ぎなしで言えるようにしましょう。
さらに、出来るようになったら、
『こちらは 当社のオリジナルの商品でして(息継ぎ)・・・』
ぐらいまでは、一息で言えるといいですね。
息継ぎを減らす時に気を付けること
意味のまとまった部分を、一息で言おうとすると、話すスピードが速くなってしまう人がいらっしゃいます。
一息で!と思うと、サラサラ~と流すように喋ってしまうんですね。
ですが、それだと、分かりやすい話にはなりません。
一息で言う時には、吐く息が、ゆっくりと同じ量で出ていくように、腹筋で支える感覚を養いましょう。
これこそが、腹式発声の”本来の使い方”です。
まとめ
腹式発声を練習しても、いざ自分の言葉で話すとなると、
「吐く息を、腹筋で支えながら、長く使って話す」ことができていない方が多いです。
特に、考えながら話す時には、これまでの細かい息継ぎの癖が出やすいですね。
腹式発声は、瞬発的に声を出す時にはやりやすいのですが、それだけで出来た!と思わず、
長く話す時にも、効果的に使えるように、普段から意識してみましょう。
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