本当に声が小さいですか?声が小さく聞こえる原因【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

 

 

当教室へは、声のお悩みとして、

  • 声が小さいので、他人から声が聞こえづらいと言われる

  • 声が小さいせいで、よく聞き返される

  • 仕事で、もっと声を出すように言われる

という方がいらっしゃいます。

 

でも、今回のタイトルのように、

「本当に声が小さいですか?」

と私が疑問に思うことも結構多い
のです。

 

 

というのも、

ふと笑いながら喋った時に出た声や、

会話の中でリラックスして自然と出た一瞬の声は、

全く小さくなかったりするんですね。

 

一瞬ですが、よく響く声も出ているんです。

 

 

声が小さいというお悩みの中で、

本当に元々の声が小さいなぁ~と私が思う割合は、

あくまで肌感覚ですが、2割以下です。

 

 

それ以外の大半の方は、

元々の声自体は小さくないのに、声を上手く使えていないんですね。

 

 

 

元々持っている声のボリュームは小さくないのに、話す時に

  • 声が小さいように聞こえてしまう

  • 自分で声が出ていないと思っている

という方は、元々の声を活かしきれていない状態といえます。

 

まさに、宝の持ち腐れです。

 

 

では、なぜ話すと声が小さく聞こえてしまって、

自分でも声が出ていないと感じるのでしょうか。

 

私が考える原因は、以下です。

 

  1. 呼吸が浅い
  2. 息混じり
  3. 母音が消えている

1.呼吸が浅い

普段、呼吸なんて意識していないという人の方が多いですから、

自分の呼吸が浅くなってしまっていることにも気付きにくいです。

 

呼吸が浅いと、話す時も、少ない息しか使えません。

 

当然、しっかりした声を作るだけの、息の量も勢いも足りません。

 

でも、本気で笑った時など、瞬間的に息の勢いを付けられた時には、

大きな声が出る
んですね。

 

 

普段ちょっと長めに話していると、

どんどん息が足りなくなって苦しくなる方や、

首~背中が凝り固まっている方は、

呼吸が浅くなっていることが多いでしょう。

 

 

まずは、ゆったりとリラックスして、

腹式呼吸での深呼吸をマスターすることをお勧めします。

 

腹式で吸った息を、

リラックスした状態で、

腹筋を使って押し出すようにフー!と吐いてみましょう。

 

 

普段、話す時から、ゆったりと腹式で息を吸って、

その息を長く使いながら、

調整しながら話せるようになると、

声に張りが出てくるでしょう。


決して声を張り上げないように、

リラックスした状態で話す
ことが大切です。

 

腹式呼吸・腹式発声に関しては、以下のリンクよりどうぞ。

話す時に必要な腹式呼吸についてまとめ

伝わる話し方の基本!「話す時の呼吸」を身につける練習法

 

 

2.息混じり

話す時に、声よりも息の方がたくさん出ている方がいらっしゃいます。

 

ため息をつきながら話す時などは、そうなりますよね。

 

そういう喋り方・声の出し方が癖になっている方が多い印象です。

 

 

そして、原因は精神的なことも関係すると思います。

 

  • 自信がない
  • 自分の意見を言えない
  • 人見知り
  • 気後れしている
  • 人にとても気を使う
  • 緊張する

というような状態になりやすかったり、

かなり消極的なタイプの方は、

息混じりの弱々しい発声を、普段からしがちです。

 

 

また、精神的な原因はなくとも、

息混じりの発声が体に染みついてしまっている方もいらっしゃいます。

 

 

どちらにしろ、声と息のバランスを適切にしていく必要があります。

 

ため息をつく時のように、

肩で息を吸ったものを「はぁ!」と一瞬で吐き出してしまうと、息が多くなりますので、

腹式呼吸で、吐く息を調整することが解決法の1つです。

 

 

また、声を前に出そうとすると、たくさんの息を使ってしまう場合には、

真後ろの人に声が届くように話すことを意識すると、

息のムダ遣いがなくなる人もいらっしゃいます。




3.母音が消えている

日本語の音には、「ん」を除いて、

すべて「a i u e o」の母音が含まれています。

 

 

ローマ字にすると分かりやすいですね。

「かきくけこ」 → 「ka ki ku ke ko

「さしすせそ」 → 「sa si su se so

 

 

そして、“音”として空間に響くのは、

母音「a i u e o」だけ
なのです。

 

 

子音の「k」「s」「t」などの音は、

舌や歯や口の中を使って作る摩擦音や破擦音なので、

音としては響きません。

 

 

話していて、子音ばかりが聞こえてくる人は、

「シュ!」

「クッ!」

「チッ!」

という摩擦音などばかりが聞こえてきて、

声として響かないんですね。

 

 

頑張って声を出しているつもりなのに、相手に声が届かない場合には、

「日本語の母音が音として響いていない」

という状態のことが多いです。

 

 

力んでしまうと、子音の方ばかりに力が入って発音してしまって、

肝心の母音をちゃんと響くように発音できません。

 

母音がきれいに聞こえると、

そんなに頑張らなくても、声としてしっかり響く
はずです。

 

 


 

声が聞こえづらいと言われたり、

頑張って声を出しているのに届いていないと感じられたりする方は、

原因がどこにあるのか探ってみましょう。

 

 

もちろん、元々の声が、か細くて小さい方もいらっしゃいますが、

「リラックスして大笑いした時やビックリした時には、普通に声が出るのにな~」

と思われる方は、

長年の発声・発音の癖に原因があるかもしれませんよ。