ダラダラと”区切り”のない話になっていませんか?【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

 

 

今回のタイトルにもなっている

「ダラダラと”区切り”のない話」とは、言い換えると、

一文が長いということです。

 

 

文章(文字)にした時に

読点「、」ばかりがたくさんあって、

句点「。」があまりないような状態ですね。

 

 

これは、プレゼンやスピーチなど人前で話す時に

しっかりと原稿を書くタイプの人であっても、

一文を長々と書いてしまうことが多いようです。

 

 

さらに、原稿を書かずに、資料などを見ながらその場で話す場合は、

自分でも無自覚のまま、ダラダラと長い文になってしまいます

 

その瞬間に頭に浮かんだことを、次々とつなげて話してしまうんですね。

 

 

確かに、お仕事で説明する場合など

言わなければならないことがたくさんあると、

ついつい”区切りのない”長い文の話になる気持ちは、よく分かります。

 

 

ですが、一文が長い、区切りのない話は、次のような弊害があるのです。

 

  1. 主語と述語がバラバラになりやすい

  2. 間(ま)が取れない

  3. 声の表現をつけづらい

 

ではそれぞれの弊害について、詳しく説明していきますが、

例として、以下のような一文が長い話をするとします。

 

『〇〇市港湾局では、一般の皆様に海で安全に楽しく遊んでいただくために、


従来にも増して、マリンレジャーの安全推進に力を入れているところですが、



マリンレジャーの安全を確保するためには、



マリンレジャー愛好者自らが責任を持って行動することが重要であることから、



さまざまな取り組みを行っていまして、



その取り組みの1つとして、



マリンレジャーを楽しみながら、安全に関する知識や、海のマナーなどについて学んでもらえるように、



平成元年からイベントを開催しており、今年で32回目を迎えます。』

1.主語と述語がバラバラになりやすい

上記の例は、長くて読む気がしないかもしれませんが(笑)

これだけ一文をダラダラと話す人も、珍しくありません。

 

上記の例では

『〇〇市港湾局では、』

で始まっていて、これが主語のはずですが、

その後が長く続きすぎて、

主語につながっているのが一体どの言葉なのか

話している人自身も分からなくなってしまう
んですね。

 

 

そして、普通なら述語だと思われる最後の

『今年で32回を迎えます。』

は、イベントに対することを言っていますよね。

 

 

主語が途中で入れ替わってしまって、

主語と述語がバラバラになっています。

 

 

このように、一文を長く話してしまうことで、

初めに”主語”として言いたかったことが

話しているうちに対象が変わってしまい、

まとまりのない話になってしまいます。

 

 

2.間(ま)が取れない

そもそも、”話”の中で適切に間(ま)を取っていくのは

結構むずかしいことなのですが、

一文が長くなってしまうことで

余計に間(ま)を取れなくなってしまいます

 

 

もしくは、

読点「、」のところで同じような間(ま)を何度も取ってしまって

より一層、同じリズムで

とりとめなく話してしまうことになりかねません。

 

 

一文が短ければ、

句点「。」や

主語(目線)が変わるところで

しっかりと間(ま)を取ろうと意識できても、

長い文では、かなり高度な”話す技術”が必要ですね。

 

 

そうなると、聞き手は、

次々と”言葉”が連なってやってくる感覚になって

話の理解が追い付きません

 

 

“聞き手から嫌がられる話し方”と言えるでしょう。

 

 

3.声の表現をつけづらい

声の表現とは、

高い声低い声を使って、聞きとりやすく話したり

強調ポイントを少しだけ強めに発音したり、ゆっくりにしたり

といった

聞き手にとって、聞きやすく、

大事なポイントがしっかり分かるように話すことです。

 

 

声の表現の詳細については、以下リンクの記事を参考になさってください。

 

話の中で大事なポイントを確実に伝えるコツ

 

ハキハキ話すために意識したいのは、アクセントとイントネーション②

 

 

一文が長いと、

どの部分が要となる”話のポイント”なのか

自分でも分からなくなってしまいます

 

ということは、声の表現をつけて

言いたいことの細かいニュアンスを伝えたり

大事な箇所をしっかり伝えたりすることが、

不可能になるんですね。

 

 


 

このように、ダラダラと一文が長い話は

伝えようとする時に、メリットにはなりえませんので、

短めに、適宜区切って話すようにしましょう。

 

 

一文の中には、

言いたい内容がなるべく1つになるようにして

話してみてくださいね。

 

 

では、最後に、

ダラダラと長い一文の音声と

適切に区切った音声を聞き比べてみてください。

 

 

※音声をミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください。

音声サンプル:一文が長く”区切り”のない話

 


 

音声サンプル:適切に区切った話




一文を短く話すコツについて、以下の記事に、さらに詳しく書いています。

ダラダラと冗長な説明にならないためには、一文を短くすればいい!?そのコツとは


  

  

  

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