スピーチ原稿を”読んでいる人”と”覚えている人”の話の間(ま)【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室™」講師の砂川顕子です。

 

今回は、話の間(ま)についてです。

 

他人のスピーチなどを聞いていると、

間(ま)をとらずに話していたり

同じ長さの間(ま)を何度もとっている人が

とても多いと感じます。



話の間(ま)が適切でないと、

聞き手が置いてけぼり

どんどん先に話を進めていくような印象を持ちます。

 

なぜかなぁと考えた時、

スピーチのための原稿を書いて、それを読んでいる人や

原稿を覚えて話している人に多い気がしました。

 



スピーチ原稿を読んでいる人の”話の間(ま)”

原稿を読んでいる人は、当然、

意識は原稿の文字にいっています。

 

「文字の通りに言葉を発すること」

に一生懸命になってしまうんですね。

 

そして、原稿の文字で見ると、

読点や句点は、どれも同じ「、」や「。」です。

 

ですから、律義に「、」と「。」が出てくるたびに、

同じような間(ま)をとってしまいます。

 

原稿を読みながら話す人は、

小学校の時の本読みの感覚で読んでしまうんですよね。

 

「、」と「。」では

間(ま)をあけて読むと習ったのではないでしょうか。

 

 

スピーチ原稿を読むときには、文字ではなく、

言葉の意味を考えて、それを伝えようとしながら読みましょう。

 

 

そのためには、原稿の

 

  • 一文の中で、間(ま)をとるところだけに読点「、」を打つ


  • 話題が変わるところは、段落を分けて、行間を広くとる


など、原稿を書く時点から

どこで間(ま)をとって話せば伝わるのかを考えて作成しましょう。

 

原稿をパッと見た時に

間(ま)をとる箇所が分かるように作ることが大切です。



話の間(ま)によって、

意味の伝わり方が変わったり

話の流れが分かりやすくなったりしますから、

そういった視点で考えてみましょう。

 

 

スピーチ原稿を覚えて喋っている人の”話の間(ま)”

スピーチ原稿を書いて、さらにそれを暗記して話している人の意識は

自分の頭の中にあります。

 

暗記した原稿を、頭の中でなぞることに必死になってしまうんですね。

 

そうすると、

すっと思い出せた箇所は、間(ま)をとらずに喋るけれど、

一瞬、思い出せなくなった箇所では

話の内容に関わらず、間(ま)を長くとってしまう

という話し方になります。

 

暗記した文章を、本番で頭から取り出せるかどうか

テストみたいに、自分との闘いになりますよね。

 

それだと、どうしても

聞き手は置いてけぼりの話し方になってしまって、

お互いに有意義な時間になりません。

 

 

そこで、

原稿を書いて覚えるのであれば

何度も声に出して練習して、

本番では勝手に口が動いてくれるくらいになりましょう。

 

練習する時は、必ず、前に人がいることをイメージして、

その人たちに対して話すようにシミュレーションしましょう。

 

練習から、”自分との闘い”にはならないように。

 

そこまでのレベルで暗記するのが難しければ、

メモを作って、見ながら話すほうがいいですね。

 

 

まとめ

特にスピーチや発表では、人前で話すのに慣れていないと、

原稿を読んだり

書いたものを暗記して話したりする人が

多いのではないかと思います。

 

そうすると、

話の間(ま)のとり方がおかしくなるだけでなく、

聞き手に意識が向かない話し方

すなわち、聞いてもらえない話し方になってしまいがちです。

 

原稿を書く時や、練習をする時から

間(ま)を意識するようにしましょう。

 

話の間(ま)は、意識すれば簡単に改善できるし、

話の伝わり方を変えてしまうほどの大事な要素であることをお忘れなく。