話の抑揚によって、伝わる意図やニュアンスが変わるってどういうこと?【大阪/マンツーマン話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室™」講師の砂川顕子です。



今回は、話の抑揚(プロミネンス)について

具体的にご紹介をしていきます。




話の抑揚の基本的なことについては

過去の記事をご参照ください。


話の抑揚とは?抑揚のない話は、なぜ伝わらないのか

プレゼンやセミナーで抑揚をつけて話すことは、”感情的に話す”こととは違う

話に抑揚がないと言われたことありませんか?効果的な抑揚のつけ方のコツ

分かりやすく・印象良く伝えるコツは、話の中の”キーワード”の扱い方






過去の記事でも言及していますが、

まず話の抑揚とは

話しながら、声が変化をしていくこと・緩急がついていることです。



そして、話の抑揚の中でも

ポイントとなる言葉を際立たせて(強調して)表現することを

「プロミネンス」と言います。




プロミネンスを表現できるようになると、

  • 話の要点(ポイント)が伝わる

  • 話全体が聞きやすくなる

  • 話す側の意図やニュアンスが伝わる

など良い事づくめですから、


説明・プレゼンテーション・報告・発表・セミナー等の場面においては

ぜひ習得していただきたいスキルです。






さて、上記の中で

「話す側の意図やニュアンスが伝わる」

と書きましたが、

どういうことなのか分かるでしょうか?



今回は、その意味を具体的に説明することで

プロミネンスの効果をより理解していただければと思います。

今回の内容を動画でご覧になる場合はどうぞ↓





それでは、次のようにお話をする時を考えてみましょう。

例題『最新の特許技術が使われているのは、Aの製品だけです。』



まずは、特にプロミネンスをつけずに話した音声をお聞きください。

プロミネンスなしの場合

※ミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください



上の音声のように

プロミネンスを表現しないと、

聞き手は、話された言葉をそのまま受け取ろうとします。



といっても「言葉がそのまま伝わる」わけではないのです!




今回の例題では一文だけでしたが、

本来、ビジネスや人前などで

しっかり話したり、説明したりする時には、

“文”や”言葉”をいくつも重ねて話すことが多くなるはずです。




そうすると、

それだけたくさんの文章や言葉を

全部そのまま聞き取って理解しようとするには

かなりの集中力が必要
ですし、


そうやって集中して聞いたとしても、

情報がたくさんある中で「結局何がいいたいのか」を

掴めない
ことも多々あるのです。






ですから、大抵の聞き手は

言葉をかいつまんで聞いて、自分なりに

「こういうことかな?」

と解釈するか、

完全に聞き流して終わるか

になることが多いでしょう。



これは、皆さんも聞き手の立場になったら

経験があるのではないでしょうか。





そこで、プロミネンスによって

「何を言いたいのか」

「どんなニュアンスを伝えたいのか」

を表現するのです。




では、プロミネンスによって

特定の言葉を際立たせて表現した音声をお聞きください。


プロミネンスで「だけ」を際立たせた場合

※ミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください


上記の音声のように

「だけ」という言葉を際立たせると、

「これ一つ!」

「唯一の」

というニュアンスが強調されたのがお分かりでしょうか?




では、続いて

別の言葉を際立たせてみます。


プロミネンスで「Aの製品」を際立たせた場合

※ミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください


上記音声では、今度は

「製品名」に注目が集まって、

「唯一の」と言うニュアンスはなくなりましたね。







それでは、もう少しプロミネンスを表現して、

一文全体で言いたいニュアンスを変えてみましょう。



以下の太字の言葉について

プロミネンスで際立たせて表現した音声をお聞きください。

  1. 最新の特許技術が使われているのは、Aの製品だけです。

  2. 最新の特許技術が使われているのは、Aの製品だけです。

※ミュートに設定していますので、小さめの音量からお聞きください


においては

「新しいのはA!」というニュアンスが伝わり、


においては

「特許はこれだけ!」というニュアンスが伝わるのが

お分かりでしょうか?







このように

全く同じ言葉を使って話しても、

プロミネンスを変えることで

伝わるニュアンスが変わる
のです。




これは

「どの言葉を使って話すか」と同じくらい

「その言葉を、声でどう表現するのか」


が重要であるということにほかなりません。





話す時に、私たちは”言葉”を一生懸命考えますが、

その言葉の奥にある

「細かいニュアンス」

「伝えたい意図」

を明確にして、それを声で表現することも

同時にできるようになりましょう。




これができると、

ただ情報だけを羅列したような要領を得ない話じゃなくなって、

話す側の想い・意図・要点が伝わるようになるでしょう。



  

  

  

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