「会話」の感覚のまま「人前で」話してしまうと伝わらない!気を付けるポイントとは?【大阪/マンツーマン/ボイトレ・話し方教室】

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ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。

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「話す」というと思い付くのが

  1. ミーティングやコミュニケーション等
    少人数での「会話のやりとり」

  2. 「人前で話す」
    (5,6人より多い人に対して自分主導である程度の時間話す)

ではないでしょうか?



どちらも「話す」ことなのですが

「会話のやりとり」と「人前で話す」のとでは

伝わる話し方が違う
のです。




多くの人は、普段の生活や仕事において

「会話のやりとり」の方が圧倒的に多く経験していますから、


会話の感覚のまま、人前でも話してしまうと

思ったように伝わらなくなる…
ということが起こるのです。





「会話のやりとり」と「人前で話す」大きな違いとは?

「会話のやりとり」と「人前で話す」ことで

一番大きく違う点は、


会話では、誰もが相づちを打ったり

質問を挟んだり

意見できる状況
だということです。




会話のやりとりでは、聞き手(相手)は

・聞き返せる

・相づちで意思を表明できる

・話の内容に集中しやすい

・そこから抜けられる(話題を変えられる)

ため、


話が少々分かりづらくても

言葉が聞き取りづらくても

やりとりの中で補完して理解できます。




また、聞き手(相手)側も

話の流れを変える権限を持っているので

つまらない話が続いたとしても

そこまでストレスに感じないのです。






一方で、「人前で話す」場面では

話し手と聞き手が明確に分けられます。



聞き手は、途中で言葉を挟めないケースが多いでしょう。


ですから、人前で話す場面では

話の”流れ”や”内容”に対して

聞き手は全面的に受け入れるしかなくなるのです。




となると、

話す人の印象が悪かったり

分かりにくかったり

聞き取りづらかったり

興味を持てなかったり
すると、


聞き手は

  • ストレスが強くて「聞き流す」

  • 理解しようと「必要以上に頭を使って」よりストレスを感じる

  • 自分なりに理解する(誤解が生じることも!)

ことになるでしょう。




つまり、

分かりづらい・聞き取りづらい話に対して


「会話のやりとり」では、聞き手側の許容範囲が広く、

「人前で話す」場面の方が、聞き手のストレスが大きくなる

ということです。






ですから、

「会話」の感覚のまま「人前で話して」しまうと

聞き流されたり、理解してもらえないことが増えて

伝わらなくなる
のです。


「会話」では許されて、「人前」ではストレスになること

それでは、

「会話のやりとり」においては取り立てて

分かりにくい!聞きにくい!

とは思われないけれど、


「人前で話す」場面では

同じように話しても

聞き手にストレスを与えてしまう話し方を

挙げていきましょう。


  1. 主語・目的語・助詞が抜ける

  2. 話の順番がバラバラになる

  3. 言葉の意味が分かりづらい、理解しづらい

  4. 話の主旨(何が言いたいのか)が分かりづらい

  5. 早口・滑舌が悪い等で言葉が聞き取りづらい



1.主語・目的語・助詞が抜ける

日本語の会話においては

・主語(〇〇が、〇〇は)

・目的語(〇〇を、〇〇に)

・助詞(が、は、を、に)

を省略して話しても、意味が通じることが多々あります。



ですから私たちは、会話においては

これらを抜かして話していることが多いのです。






少々話が分かりづらくなっても、

会話では聞き手が

質問してくれたり

確認をしてくれたりするので

問題なく意思疎通ができます。




でも、その感覚のまま人前で話してしまうと

・話の意味が曖昧になる

・丁寧に話していない印象になる

・誤解されて伝わる


ことが多いのです。



人前で話す時には

主語・目的語・助詞を抜かないように話す
ことを

意識してみてください。



2.話の順番がバラバラになる

話していく順番(情報を出す順番)は、

難なく理解してもらうために重要な要素なのですが、


会話においては、思い付きで話しても

最終的に問題なく伝わることがよくあります。



これも、聞き手が

『どういうこと?』

『〇〇は?』

と相づちを打ったり、質問してくれるからに他なりません。




聞き手の質問に答えていくだけで

話が論理的にまとまっていくこともあるでしょう。






ですが、人前や自分主導で話す時には

そうはいきません。

  • 何から話せば、聞き手の理解が進むのか?

  • 自分の言葉によって、聞き手は何をイメージするのか?

  • この情報を聞いた後で、次は何を聞きたくなるのか?


これらを考えながら、話を組み立てていきましょう。





以下の記事も参考にどうぞ

話の組み立て!意見を述べる・質問対応などで、簡潔に分かりやすく話をまとめる3ステップ



3.言葉の意味が分かりづらい、理解しづらい

人前で話す場面では、

聞き手は、ひとつ分からない(理解しづらい)言葉が出てくると

そこから”話の迷子”になりやすい
です。



聞き手は、話に付いていけなくなると

それ以降の情報は聞き流してしまうようになります。






もちろん、これも会話であれば

言葉の意味を聞き返したら済みますから

問題にならないことも多いのです。




人前で話す時には

  • 専門用語
  • 一般に聞き慣れない難しい言葉
  • 音で聞いた時に聞き間違えやすい言葉(同音異義語・似た音の言葉)

は、言い換えるか、

言った後に補足する
ように心がけましょう。



また、最近よく使う”カタカナ言葉”にも気を付けましょう。






最近になって使われだした外来語(カタカナ言葉)は、

その意味が曖昧にしか理解されなかったり

人によって言葉のニュアンスが違ったり
するので

使う時には、聞き手の属性に配慮する必要があります。


言いにくい・噛みそうな”外来語”



4.話の主旨(何が言いたいのか)が分かりづらい

色々と話したとしても、聞き手にとって

「結局何が言いたいのか?」

が分からない話
は、イライラさせられますね。



会話のやりとりであれば

『つまり、〇〇ってこと?』

など、聞き手側がまとめてくれることもあるでしょうが、


人前では、聞き手はモヤモヤしたままのことが多いでしょうね。






話の主旨・ポイントを伝えるには

話の順序もとても大切ですが、


もう一つ、話の抑揚によって自分の意図を伝えることも重要です。



感情がこもっていない声や棒読みで話をされると、

あれこれと情報を受け取っても

何がポイントなのかが分からないのです。




以下の記事を参考に、

話のポイント・意図を伝える話し方を心がけましょう。

話の抑揚によって、伝わる意図やニュアンスが変わるってどういうこと?

話の抑揚とは?抑揚のない話は、なぜ伝わらないのか



5.早口・滑舌が悪い等で言葉が聞き取りづらい

聞き取りづらい話は、ストレスが大きいことは言うまでもありませんね。



会話においても、聞き手はストレスを感じますが、

これも聞き返すことで解決できることもあるでしょう。



また、会話のやりとりでは、

相手のとの距離が近く、狭いスペースで話していますね。



近くの相手には充分聞き取れる声や言葉であっても、

人前で話す場面においては

曖昧な発音に聞こえたり

ハキハキ話していないように聞こえたり

する
こともよくあります。






人前で話す時には、

狭いスペースでの会話の時よりも

言葉をはっきりと、ゆっくりと発音して

ちょうどよい
のです。



以下の記事を参考にどうぞ。

早口を直そう!

早口なのは、性格のせいじゃないかも

滑舌が悪いんじゃない、伝えようとする気持ちがないんだ!

すぐできる!滑舌が良くなってハッキリ発音できる方法


 




人前で話す時には、

普段の会話と同じ感覚では伝わらないことを認識して

上記を意識して話してみてくださいね。


ふだん気楽な会話しかしない人が、急に人前で話すときに足りないもの①

ふだん気楽な会話しかしない人が、急に人前で話すときに足りないもの②