マイクを使って話す時の注意点とは?【大阪/マンツーマン/ボイトレ・話し方教室】

ご覧いただきまして、ありがとうございます。
ビジネスパーソンのための「声と話し方の教室」講師の砂川顕子です。




プレゼンテーション・セミナー・スピーチ・発表などをされる時に、

聞いている人数が30名を超えるような規模になると

マイクを使って話すことになると思います。






そこで今回は

マイクを使って話す場合の留意点をお伝えしましょう。

今回の内容を動画でご覧になる場合はどうぞ↓
(ブログの方が詳しく書いています)




人前で話す時に、マイクがあると

「さほど声を出さなくても大丈夫。聞こえる。」

と、ちょっと安心する方がいらっしゃるんですね。




確かに、マイクなしだと

「後ろの人まで声が聞こえているかどうか」

を気にしながら話す必要がありますが、

マイクがあればその心配はほぼありませんからね。




また、マイクを使って話すと、

自分の声が、自分の耳にもよく響いて聞こえてきますから

「よく聞こえている・よく響いている」ことに

安心感が出るようです。



その安心感によって、

緊張が緩和されたり

人前で話すことに対する苦手意識が和らぐのであれば

良いことだと思います。






ですが、マイクは

ただ単に声を増幅させてくれるだけの装置で、

声の質を変えてくれるわけではありません。



つまり、通らない声で話せば、

マイクに乗っても通らない声のまま
なのです。





ここで言う、通らない声とは、

  • 弱々しい声
  • 息混じりの声
  • 言葉がはっきりしない声
  • 響きの悪い声

などです。



特に、マイクがあるから…という安心感から、

マイクなしで話す時よりも小さな声(弱い声)になったり

言葉を一層モゴモゴと話したりする癖のある方は、要注意です。




マイクがあると、無意識にそうなってしまっている場合もあるでしょうから、

以下のポイントに気をつけてみてください。

  1. マイクで話す時のマインド

  2. マイクで話す時のの出し方

  3. マイクを使った話し方



1.マイクで話す時のマインド

マイクを使う場合は、

話をする会場の空間も広いと思います。




ですが、話す時の意識

どうしても目の前のマイクにいきがちで、

自分の周りだけの狭い範囲に対して話してしまいがちです。



つまり、声が響いている安心感から、

会場の隅々まで意識を行き渡らせることをしなくなるんですね。



マイクがあったとしても

聞き手がいる空間全体に対して

一つ一つの言葉を”届ける”気持ち
で話すことは大切です。



物理的に”声”が聞こえていることに安心せずに、

気持ちを聞き手の方へ向けて

しっかりと”話”を伝えていきましょう。






マイクで声が聞こえているからといって

聞き手に”話が届いている”とは限りません。



聞き手にとっては

「物理的に”音”として声が聞こえている」ことと

「”話”として声が届いている」ことは

全く違うのだということを、分かっておく必要があります。




2.マイクで話す時のの出し方

マイクを使っても、”声”に対して気を抜かず、

腹式発声で話していきましょう。



腹式で出していない声は、

弱々しかったり

説得力がなかったり

言葉がはっきりしなかったりして、

”聞く気にならない声”になりかねません。



そのような声も

マイクはそのまま拾ってしまいます。



口元にマイクを近づけすぎず、

しっかりと腹式呼吸で息をしっかり使って話します。




そうすることで、通る声になるだけでなく、

滑舌もよくなって、ハキハキと話せます。







マイクに近づいた状態で

モゴモゴ・ボソボソ喋ってしまうと、

マイクの響きによって一層聞き取りづらくなりますので、禁物です。



腹式発声については、過去の記事をご参照ください。

話す時に必要な腹式呼吸についてまとめ


腹式発声で話すには、お腹に力を入れるだけではうまくいかない


腹式発声では、腹筋のどの辺の力を使うのか?




3.マイクを使った話し方

マイクを使う時には

話すペースを少しゆっくりめにした方がよいです。




マイクを使って早口でまくし立ててしまうと、

音響によって

マイクなしの時よりも聞き取りづらくなってしまう
可能性があるからです。




また、聞き手それぞれの理解のスピードが違いますから、

聞き手の人数が少ない時よりも

話すスピードを落として

間(ま)もゆったりめに
取った方が

全員が聞き取りやすくなります。






さらに、マイクを使うということは

一人で多くの聞き手の対応をしなければいけませんから

マイクなしで話す時よりも、抑揚を大きめにつけると

表現としてちょうど良くなるでしょう。





マイクを使って話す時も

マイクなしの時も

基本的な”話し方”や”マインド”は同じです。



マイクで声がよく響くからと言って、

「多くの人に伝える」

「通る声で言葉を届ける」

ことを怠らないようにしましょう。




そして、大勢の人に対峙するわけですから、

ゆったりと、表現を大きくつけて話すことで

広い空間に対しても

分かりやすく伝わる話をすることができます。



ぜひお試しくださいね。